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【〈紙面から〉経済を読む】
 
津波被害で市場から魚が消えた

鮮魚の入荷がなく、人気のない海産物市場。干し魚を売る女性だけが店を開いていた=チェンナイ市中心部で
鮮魚の入荷がなく、人気のない海産物市場。干し魚を売る女性だけが店を開いていた=チェンナイ市中心部で

 スマトラ沖地震の津波で多くの漁民が犠牲になったインド南東部やスリランカで、漁業がストップし、町の市場から魚が消えてしまった。「津波被害者の遺体を食べて、魚はウイルスに汚染されている」という根も葉もない風評が立ち、魚を買い求める消費者の姿も消えた。

 インド南部タミルナド州の鮮魚が集まるチェンナイ港。普段はごった返すセリ場に魚はない。漁船で下働きをする労働者が車座になってトランプに興じている。吐く息が酒臭い。津波が襲った先月26日から操業する漁船はなく、仕事がない。

 同港の船主・船舶労働者協会によると、通常この時期はエビ、イワシなどが毎日約20トン水揚げされる。政府統計では同州と北隣のアンドラプラデシュ州のインド南東部の水揚げは年間約56万トンで、インド全体の2割を占める。

 だが、タミルナド州では数千人の漁師が死亡。漁業団体や地元報道によると、損害を受けた漁船は約3万隻。操業は全面停止に近い状態という。

 コロンボにあるスリランカ最大のセント・ジョーンズ水産物卸売市場では、200店舗の9割が休業している。卸商のデネシュクマルさん(44)は「客は1日数人。30年この商売をやっているが初めて」と嘆く。

 災害から2週間、操業可能な漁船も徐々に増えているが、年明けからインド、スリランカ両国で「魚が汚染されている」という同じ内容のうわさが口コミで広がった。よく魚を食べるインド南部の消費者も魚に寄りつかない。津波の被害がなかったコロンボ以北の西海岸でも、魚が売れないから漁師は海に出られずにいる。

 インドでは、船主協会関係者や学者が報道陣の前で魚を食べてみせ、スリランカではクマラトゥンガ大統領が6日、全閣僚を集めた魚料理の夕食会を開くなど、風評被害の克服に躍起だ。

 魚を運搬したり、切り身にする作業をしたりする人や、仲買人から魚を仕入れて市場で売る女性など、魚にかかわる多くの人が一斉に仕事を失った。こうした「間接被害」には補償もない。

(01/09)


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