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【〈紙面から〉経済を読む】
 
汎珠江デルタ構想始動 「華南を中国経済の中核に」

 中国華南地区を中国経済を牽引(けんいん)する中核にしよう、という「汎(はん)珠江デルタ戦略構想」が動き出した。先に豊かになった沿海地区と遅れた内陸部の協力がポイントになっており、中央政府も後押しを表明している。政府が進める東南アジアとの貿易拡大でも、中心的な役割を担うことが期待されている。

 構想は、03年7月、広東省トップの張徳江書記が提示し、胡錦涛(フーチンタオ)国家主席が04年12月、汎珠江デルタ地域協力に関する政策を推進する、と述べたことから、急速にクローズアップされるようになった。

 中国には、珠江デルタ、長江デルタ、環渤海湾の三つの経済地域がある。長江デルタは上海を中心にした長江中・下流の地域で、国内総生産(GDP)が最も大きく、環渤海湾は、北京、天津、唐山が中心で、日本、韓国との交流が盛んだ。

 珠江デルタは、広東省を中心とする地域で、東南アジア諸国連合(ASEAN)に近い。構想を進める関係者らは、周辺地域を含めて経済規模を拡大させることで、この地域が中国とASEANとの結節点となって、通商拡大も果たせる、と見ている。

     ◇            ◇

《キーワード》汎珠江デルタ戦略構想 関係する地域は広東、福建、江西、湖南、広西、海南、四川、雲南、貴州の9省・自治区と香港、マカオの2特別行政区(9プラス2)。面積は約200万平方キロ(日本の約5倍)、人口は約4億5千万人、GDPは約6300億ドルで、香港、マカオを含む中国圏の40%を占める。

●民間主導の運営目指す 華南師範大・顔沢賢教授に聞く

 汎珠江デルタ戦略構想のねらいについて、広東省のブレーン組織である省社会科学界連合会主席の顔沢賢(イエンツォーシエン)氏(華南師範大教授)に聞いた。

 ――構想が生まれた背景は。

 「当初は広東省の利益から出発した。省内の珠江デルタは、輸出依存度が過度に高く、これを是正するには域内市場が重要になる。しかし、珠江デルタ地域だけでは小さすぎ、香港、マカオを含む大珠江デルタ地域から汎珠江デルタ地域まで広げる必要もある」

 「中国はASEANとの自由貿易協定(FTA)に向け、貿易の自由化を進めている。広東省は地理的に中心に位置しているが、今の経済規模では核心的な役割を担えず、その意味でも汎珠江デルタ構想は重要だ」

 ――他の省や自治区をどのように取り込むのですか。

 「内陸部の都市にとっても有利である点を訴えたい。内陸と沿海部の格差はなお拡大している。内陸部は対外貿易が少なく、労働力は余り、市場の開発も遅れている。内陸側には、広東省が内陸の資源を剥奪(はくだつ)する、との誤解もあるが、共通の利益がある」

 「香港とマカオは、中国大陸地区との経済貿易協力強化協定(CEPA)の運用が始まり、大陸側の協力地域の拡大を求めている。汎珠江デルタ構想は、それにも応えられる」

 ――具体的な目標と運営方法は。

 「政策当局は、具体的な目標を提示していないが、研究者の立場からは、地域総合発展戦略であることを指摘したい。経済協力だけでなく、社会、科学、文化面の全面的な協調発展を目指すものだ。運営の仕方は、これまで提唱されてきた『西部大開発』や『経済特区』政策、東北振興が中央主導だったのに対し、汎珠江デルタ構想では、民間主導、市場メカニズムでの運営を目指す」

 ――中央のマクロ政策との調整は。

 「中央のマクロコントロールには従う。06年からの第11次5カ年計画に、この構想を盛り込んでもらうことが重要だ」

     ◇            ◇

 69年武漢大物理学科卒、82年華南師範大(広州)哲学研究所科学技術哲学専攻修了、哲学修士。97〜04年華南師範大校長。02年から現職。60歳。 (01/12)




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