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【〈紙面から〉経済を読む】
 
「時短」の訴え、影薄く 労組、賃上げ優先

グラフ:正社員の割合と労働時間の推移
正社員の割合と労働時間の推移

 「労働時間管理の徹底」――。連合が05年春闘で掲げる労働時間短縮や不払い残業撲滅の要求だ。パートなど非正規雇用への置き換えと成果主義賃金の拡大で、正社員に仕事が集中し労働時間は増加が続く。だが、業績回復を受け各労組が最も重視するのは賃上げ。時短などの取り組みはなかなか盛り上がらない。「年間労働1800時間」という目標を据えた時短促進法も姿を消そうとするなか、ゆとりの実現は後ずさりしている。

 日野自動車労働組合(組合員約7500人)は今春闘の3回の団体交渉のうち2回を、長時間労働の改善など「働き方」に割いた。「賃金や一時金は大切だが、健康を守るためにも労働時間の問題を優先している」と渡辺清書記長。

 北米や中国市場の好調で自動車各社の生産はフル稼働が続く。日野の場合、主力の大型車やトラックの生産は景気変動の影響も大きく、期間工で補っても残業が年間750時間近い社員もいる。残業を年360時間以内に抑えるため、人員の手当や設備投資、年休取得促進などを求めている。

 帝人労働組合(同約3900人)は昨年9月、適正な労働時間管理に向けた指針を労使で確認した。残業について各職場で実態を常時把握し、管理職の了解を得て時間を決めて行うことを徹底するなど工夫を凝らす。小川道正書記長は「コンプライアンス(法令順守)やCSR(企業の社会的責任)の観点からも時間管理は大切」と強調する。

 厚生労働省によると、一般社員の03年度の労働時間は2016時間で、01年度(1990時間)を境に2年連続で増えた。電機連合の石村龍治書記次長は「大手企業でも年休の取得率が減っている」と指摘。リストラで減った正社員を請負や派遣社員で穴埋めしているが、「新規プロジェクトなどで正社員の残業は増えている」と訴える。

 連合は労働時間の適正管理を今春闘の要求の4本柱のひとつとし、大半の各産別も方針には掲げる。だが、連合が8日発表した要求状況の中間集計によると、時短や適正管理に取り組むのは2103組合のうち3割弱(複数項目の要求を含む)。1割弱だった04年よりは大幅に増えたが、日野や帝人労組のような積極派はまだ少数だ。

 中小企業の場合は、「低い所定内給与を残業代で補っている面もあり、時短要求を掲げるには相当の覚悟がいる」(中小労組が多い金属・機械産業の産別JAM)という事情もある。

 厚労省は今国会に、時短促進法改正案を提出している。働き方が多様化し、一律の時短目標は「時代にそぐわない」という理由だ。連合は「成果主義が長時間労働を強いている面があり、過労死や労災につながりかねない」(総合労働局)と指摘、法改正に反対してきたが押し切られた。

 改正後の法律名は「労働時間等設定改善法」。労働時間や休日は、事業所ごとに労使が話し合いで決めることになり、各労組の果たす役割は今まで以上に重要になる。

(03/11)




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