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【〈紙面から〉経済を読む】
 
企業買収時代、「ルール整備必要」の機運高まる

 ライブドアによるニッポン放送買収策は、東京地裁がフジテレビ・ニッポン放送連合による阻止策を認めなかったことで一応の勝利を収めた。今回の司法判断に、経済界や官界はどんな教訓を得たのか。「企業買収時代」を前提にした企業経営、ルール整備が必要だという機運が急速に高まっている。

 ●経済界 法の未整備不安

 日本経団連は、東京地裁の判断を固唾(かたず)をのんで見守った。決定内容が伝わり、ほどなく奥田碩会長(トヨタ自動車会長)が出したコメントは、「ライブドア勝利」を冷静に受け止めつつ、買収防衛策に関する不十分な法整備への不安を、率直に示した。

 「実際に買収者が出てきた段階で講じた防衛策は、違法性を厳しく判断するという裁判所の立場が示されたと理解」「企業は日ごろから防衛策を講じておくべきで、国際的に見劣りのない防衛策を早急に整備すべきだ」

 経団連は今回の買収合戦の前から、法務省が今国会に提出する、企業の合併・買収(M&A)をやりやすくするための新会社法案を支持し、同時に「敵対的買収への防衛策整備」も要望。関係者からは「ライブドアの動きは、敵対的買収への関心を高めた点では功績大」との声も漏れる。

 東京地裁の決定は、新株予約権を使った防衛策と、企業価値を守るための防衛は認められるかという部分において、あいまいだった企業買収ルールを明確にした。

 新株予約権を使って企業防衛をしようという安易な策を認めなかった地裁の判断が確立すれば、会社法の改正を待たず、敵対的な企業の買収・再編の動きが活発になる可能性がある。

 企業価値が上がるか下がるかの判断は「株主によってなされるべきもの」とした今回の考え方は、経営権を握ろうとする者が自らの事業計画を株主に説明し合う透明な状況を生む可能性もある。

 ●金融庁幹部「TOB再検討」

 「今回のような新株予約権発行が認められれば、海外から『日本は閉鎖的な市場。既得権を守るためなら何でもありだ』と批判される。海外からの投資にも悪影響が及ぶ」。経済産業省幹部は、地裁の決定を妥当と見る。

 ただ、産業界には敵対的な企業買収への危機感が強い。防衛策は前例が乏しく、法的に問題がないか企業が自信を持てないため導入に踏み切れないのが実情。経産省の研究会は今月、経営者の保身につながる過剰な防衛策の導入を戒めた上で、合法的な防衛策の指針案を公表。今後は合法的な防衛策を広めることが課題だ。

 一方、地裁は、ライブドアがニッポン放送株取得のために利用した時間外取引について「十分な情報開示がされないまま、大量の株式取得がなされる恐れは否定できない」と指摘したものの、「現行法では違法とは言えない」とした。

 証取法は、企業支配のための株式取得に株式公開買い付け(TOB)を義務づけているが、時間外取引は対象外だった。金融庁は時間外取引をTOB対象に加える証取法改正案を今国会に提出する。金融庁幹部は「証取法については抜け道をふさぐだけでなく、TOBのあり方を再検討する必要がある」と話す。

 放送業界を所管する総務省幹部は「私たちが注目するのは、放送が止まったり、偏った放送をしたりといった問題が起きないかどうかであり、どこが経営権を握るかではない」として、静観する構えを強調した。

  (03/12)




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