■ファッション・クロニクル

 子育ても大事だけど、子育てのために自分を無くしちゃ、それは本末転倒よ。子育て中の年代なんて、まだ人生スタートしたばっかりでしょ。無理しろとは言わないけど、自分のことも大事にして、うまくバランスをとってね。女性であることを忘れてはいないよね? 意識さえ持っていれば、自分で工夫ができると思うよ。

 小さな子供がいると汚れや着崩れが気になって、グレーのスエットにジーパンやジャージーって感じになりがちだけど、一番よくないのはあきらめることや無理だと決めつけること。「あなたはいいわよ。ウチなんか大変よ、2人も子供がいて……」という被害妄想もよくないね。

 流行をとり入れたり、ブランド品を身につけたりすることだけが、おしゃれなわけじゃ決してない。安いグレーのセーターだって、すてきに見える色のものを下に着てみるとか、スカーフを巻いて流行色や柄を取り入れるとかね。今のファッションは上下の分量感や長さひとつで、随分おしゃれに見えたり、やぼったく見えたりする。「そんないいもの買えないわ」じゃなくて、ちょっとした工夫でおしゃれに見せることが簡単にできるはず。

 世の中の流れというものをきちっと体で受け止めて、その時代に生きるという意識はとても大事だと思う。たかがファッションというけれど、されどファッション。おしゃれは「心」のゆとり、「心」のエネルギーになる。それって誰でも気づいてることなんじゃないかな。だからその意識を継続して。ちょっと油断すると数年すぐ経っちゃう。子育てで髪振り乱して3年くらい自分に気を使わなくなっちゃうと、一生そのままってことになりかねないよ。(構成・山本桐栄)