■ファッションクロニクル

 私は小学校低学年からマンガを描き始め、中学から雑誌に投稿を始めました。賞や賞金をもらえるとうれしくて。高校2年の最後の進路指導までにマンガ家デビューしなきゃ、と思いました。自分と同じカラーの作家がいなくて、デビューしてから連載までの道のりがしっかりしている雑誌はどれかと研究し、「なかよし」に絞りました。数本投稿したものの芽が出ず、高2の終わり、これでダメなら別の雑誌に投稿しようと決めた時、作品が掲載されました。高3で正式にデビューしました。

■妊娠、仕事との葛藤

 42歳で妊娠がわかり、43歳で出産しました。育児マンガはたくさんありますが、高齢出産を描いた作品はあまりないので、自分の経験をマンガにしようと決めました。

 妊娠8カ月の頃、体調と仕事で葛藤がありました。連載が6年間続き、ドラマにもなった「ホタルノヒカリ」は最終回目前。さらに自分のマンガ家生活25周年の企画も。大切にしたい仕事なのに、集中力がなくなり、短い時間で描いていた妊娠前と同じようにはできなくなっていました。体のために睡眠時間をとらないといけないので仕事の時間を減らしたのに、焦って眠れない。

 そこで、夜遅くてもダラダラ仕事をし、眠くなったら昼でも眠るように切り替えました。そうしたらうまくまわるようになりました。

■午前3時起きで仕事

 今は午前3時ごろに起き、娘が起きる7時くらいまで仕事をしています。午前9時ごろ保育園に出かけてから、帰ってくる午後6時ごろまでまた仕事。午後9時ごろには子どもと一緒に寝ます。送り迎えは夫がしています。

 「出産前と同じように働けない」と悩んだところで、ある程度諦めるしかない。全く同じようにはできないですから。でも、コツコツやっているうちに何とかなる。私の場合、前より量は書けないけれど、1年続けたらコミックスになって安心したんです。子どもは成長するし、ずっと今の状態ではない。そのときの状況を楽しんでやっていくしかないですね。

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 1966年生まれ。代表作に「ホタルノヒカリ」、43歳での出産体験を描いた「ヒゲの妊婦(43)」など。自らの呼びかけで漫画家11人が東日本大震災を描いた「ストーリー311 あれから3年」(KADOKAWA)を発売。