■「ハンサムマザー」はとまらない:18

■今尾朝子

 VERYが最近手掛けた仕事に、子供のころ一度は遊んだことのあるリカちゃん人形を、親になったママたちにもう一度注目してもらう、というミッションがありました。

 人形でごっこ遊びができるようになるのは幼稚園のころ。今、その子供たちに断トツ人気なのは、テレビと連動したキャラクターや、プリンセス気分になれるお人形です。子供が華やかなドレスや、AKBのようなオシャレに憧れても、編集部の調査したママたちが娘に与えたいものは別。子供のものといえども、家で散らかして遊ぶからには、親の趣味にあったおもちゃであってほしい、子供には自分と同じようなオシャレのセンスを磨いてあげたい、などの本音が見えてきました。

 ならばとVERYが提案したのは、オシャレなママたちが着ているリアルクローズを、そのままリカちゃん人形で作ること。例えばトレンチコートやデニムやパーカなど定番アイテムを揃(そろ)えて組み合わせを楽しめるようにしました。ママと一緒に遊んだときには、お洋服の着こなし方を教えてもらえるように。おもちゃを買い与えて終わりではなく、そうした親子の時間こそが情操教育に役立つはず、という願いを込めました。

 手にした読者からは「親である私が一緒になって本気で楽しんでいるのが伝わるらしく、娘も身だしなみを考えるようになった」だとか「ママみたいに、スカートの日はブーツでお出かけね、と娘がコーディネートを楽しんでいます」といった声が届きました。

 子供たちも、いつかはママたちのオシャレ価値観を飛び越えて、自分のスタイルを確立するときがくるはず。それまでは子供に迎合しすぎず、ママ本意のオシャレを伝えるという発想を、今どきのハンサムマザーが教えてくれました。(VERY編集長)