■「ハンサムマザー」はとまらない:2

■今尾朝子

 編集部員が大事にしている仕事のひとつに「ドクチョウ」と呼んでいるものがあります。月に数回、お茶やランチをしながら読者にお話をうかがう読者調査の略。雑誌の企画はここでの会話から生まれることも多いんです。

 夏休みあけとあって、9月のドクチョウでよく聞いたのが、飛行機や新幹線での子連れエピソードでした。やんちゃな息子が泣き叫び、後席の方に怒鳴られた経験から「子連れで乗るのはもはやトラウマで」というママも。それでも帰省しないわけにいかないし、家族で海外旅行にも行きたいのが今のママたち(国際線は2歳未満なら大人運賃の10%に)。この時ばかりは携帯アプリで子供を黙らせ、座席指定も抜かりなく、ママたちも知恵を絞ります。

 「飛行機なら最後尾の通路側がいちばん。グアムまでの4時間、ほとんど後ろのスペースで、ぐずった子供をあやして乗り切りました」「壁前の席にしてよかった。前の席の方に余計な振動を伝えずにすむので」。新幹線は、オムツ替えもできる多目的室のあるデッキに近い、後部座席が断トツ人気でした。

 子連れママにとって、公共の乗り物はハードルが高いばかりかと思いきや、東京都港区の地域バス、通称「ちぃばす」が大好きと言う読者にお会いしました。港区では妊婦さんと、子どもが1歳未満のママ、70歳以上の高齢者は無料乗車券の対象に。「無料にしてくれるということは、どんどん乗ってくださいと、受け入れられている感じがして、ほっとするんです」

 子連れママ同士はもちろん、おばあさんもおじいさんも子供に話しかけてくれたり、カートの乗り降りを手伝ってくれたりすることも多いとか。弱者や子連れに優しいバスが、大人のハートを温めながら大都会を走っているんですね。(VERY編集長)