認知症の国際会議
認知症と診断されると一律に運転免許の取り消し・停止となる日本の仕組みについて、海外の認知症の当事者から疑問視する声が出ている。4月29日まで京都市で開かれた認知症国際会議でも取り上げられた。 国際会議で、豪州のケイト・スワッファーさん(58)が4月27日、認知症の人の人権に…[続きを読む]
今年4月に京都で開かれた認知症国際会議では、「テクノロジーと認知症」をテーマにしたセミナーがあった。オーストラリア・アルツハイマー協会は、認知症の人の世界を仮想現実(VR)で疑似体験できるキットを紹介した。「認知症の人が日常生活のどんなところで困るのかを体験できるテクノロジー…[続きを読む]
4月下旬に京都市で開かれた認知症国際会議。繰り返し語られたキーワードは「当事者」でした。認知症の本人を指したり、家族や支援者も含めたり、意味に幅はあります。しかし共通していたのは、認知症に優しい社会を実現するには、当事者の視点が欠かせない、ということでした。[続きを読む]
高齢者のイメージが強い認知症だが、国際会議の中では、比較的若い時期に診断された認知症の人たちが積極的に、自己決定の重要性を語った。 「自分で選択したことをやる。1人ではなく多くのパートナーとともに。そのことで前向きに、認知症になってからの人生を切り開いているのです」 3日…[続きを読む]
4月29日まで京都市で開かれた国際アルツハイマー病協会国際会議(認知症国際会議)には、22年間にわたり認知症とともに生きるオーストラリアのクリスティーン・ブライデンさん(68)も参加しました。13年前に同じ会場であった国際会議で本人活動の重要性を訴えたブライデンさんに、いまの…[続きを読む]
「まだ妻の認知症を受け止めきれていない」。京都で開かれた認知症国際会議には、悩む介護家族の姿もあった。最終日に若年認知症の当事者として登壇した妻れい子さん(69)を、隣で支えた富山市の芦野祐嗣(ゆうじ)さん(74)は、取材にそんな思いを明かした。 若年認知症がテーマの講演の…[続きを読む]
ここはロンドンなの? それともパリ? パリの象徴・エッフェル塔を背景に「ロンドンからこんにちは」とドイツ語で書かれた、不思議な絵はがきが、4月29日に閉会した認知症国際会議の会場で配られていた。 ドイツのアルツハイマー協会が、認知症についての啓発キャンペーンの一環として作…[続きを読む]
世界保健機関(WHO)は、認知症の人に優しい社会づくりを各国に促す「行動計画案」を策定した。京都市内で29日まで開催された認知症国際会議で明らかにした。認知症患者の増加は世界的な課題となっており、WHOは「特定の病気に関する行動計画は極めて珍しい」という。5月に開かれるWHO…[続きを読む]
京都市で開かれていた国際アルツハイマー病協会国際会議(認知症国際会議)が29日閉会し、4日間の日程を終えた。約70の国と地域から約4千人が訪れた。認知症の人も約200人参加し、積極的に自身の思いを発信した。 閉会式で、主催する「認知症の人と家族の会」の高見国生(くにお)代表…[続きを読む]
途上国を中心に世界の認知症の人たちの写真を撮り続けるアメリカ人がいる。写真家のリア・ビーチさん(26)。適切な診断や医療が受けられない人たちの姿を伝え、認知症はグローバルな課題だと多くの人に気づいてほしいという。29日に閉幕した認知症国際会議で、活動を展示した。 リアさんは…[続きを読む]
「私たちだけでなく、みなさんも一緒にバトンをつなぐリレーを走ってほしい。それが、希望と尊厳のある社会を加速させることになる」 京都市で開催中の認知症国際会議で28日に開かれたワークショップで、10年前にアルツハイマー型認知症と診断された藤田和子さん(55)=鳥取県=は壇上か…[続きを読む]
京都市で開催している認知症国際会議の会場内に、鳥取県米子市の「認知症カフェ」が28日、出張オープンした。店主を務めたのは、同県南部町在住で若年認知症の亀尾(かめお)通子(みちこ)さん(68)と、夫の栄司さん(69)。いれたてのコーヒーで次々訪れる外国人らをもてなした。 カフ…[続きを読む]
京都市で開会中の国際アルツハイマー病協会国際会議(認知症国際会議)の開会式があった27日、国内外の認知症の人たちが次々と登壇し、思いを訴えた。当事者の言葉と行動が、同じ認知症の人を励まし、社会の意識を変える力になる。[続きを読む]
認知症新時代――。認知症国際会議で開会のあいさつに立った「認知症の人と家族の会」の高見国生代表理事は、いまの状況をこう表現した。 かつて認知症の人は「痴呆(ちほう)」と呼ばれ、「なにもわからなくなった人」という偏見のなかで孤立していた。高見さんたちが家族の会を立ち上げた37…[続きを読む]
認知症国際会議の開会式で27日、「認知症の人と家族の会」の高見国生(くにお)代表理事(73)の講演要旨は次の通り。 ◇ 私は1943年に福井県で生まれました。ところが48年に発生した福井大地震で、両親と弟、祖母を亡くしました。京都に住んでいた父の姉、おば夫婦に引き…[続きを読む]
認知症国際会議で27日、若年認知症の当事者として登壇した丹野智文さん(43)の、スピーチの全文は次の通り。 ◇ みなさんおはようございます。グッドモーニング。 本日はこのような場で話をさせていただく機会をいただきまして、ありがとうございます。 ただいま、ご紹介い…[続きを読む]
国境を超えて連携し、認知症に優しい社会に――。国際アルツハイマー病協会国際会議(認知症国際会議)の開会式が27日、京都市左京区の国立京都国際会館で開かれた。 日本での開催は13年ぶり2回目。約70の国と地域から認知症の人や医療や福祉の専門家ら約3千人が集まる。認知症当事者か…[続きを読む]
26日に始まった認知症国際会議のシンポジウムで、プロスキーヤー・登山家で認知症サポーター大使を務める三浦雄一郎さんのビデオメッセージが流れた。全文は次の通り。 ◇ みなさまこんにちは。このたび認知症サポーター大使に任命されました三浦雄一郎です。 高齢社会となり、…[続きを読む]
認知症を正しく理解し、本人やその家族を支える「認知症サポーター」。12年前に日本で始まったこの取り組みが計11カ国、約1200万人に広がっている。京都市で26日から始まった国際アルツハイマー病協会国際会議(認知症国際会議)で、その活動が報告される。同会議は29日まで。 認知…[続きを読む]
京都市で26日から始まった認知症国際会議の会場では、若年認知症の本人らがバーテンダー役を務め、参加者をもてなした。 その中のひとり、大阪府和泉市の曽根勝一道(そねかつかずみち)さん(67)は、白いシャツにベスト、蝶(ちょう)ネクタイ姿でカクテルや水割りを手渡した。認知症の診…[続きを読む]
■杉野文篤(すぎのふみあつ)さん(64) 「認知症の人が百人いれば百様の困りごとがある。だからできるだけ多くの人に、こうして抜け出したんだよと発言してほしい」 70以上の国と地域から認知症の人や研究者らが集まる国際会議が26日に京都市で始まる。その運営を担う組織委員会の一員…[続きを読む]
各国から認知症の当事者や支援者らが集まる国際会議が、26日から京都市で開かれる。日本では2025年に認知症の人が700万人に増え、高齢者の5人に1人になる見込みだ。医療や福祉の枠組みを超え、企業を含めた地域社会全体が認知症と向き合う時代がやってきた。[続きを読む]
「第32回国際アルツハイマー病協会(ADI)国際会議」は4月26~29日、京都市左京区の国立京都国際会館で開かれる。各国から医療・介護関係者、認知症患者や家族らが参加し、研究やケアなどの取り組みについて意見を交わす。 ADIと、「認知症の人と家族の会」が共催。ADIは約85…[続きを読む]
■認知症にやさしい街へ:下 13年ぶりに京都で開かれる認知症の国際会議は、公益社団法人「認知症の人と家族の会」が運営にあたっています。家族の会の設立から携わってきた高見国生代表理事(73)に、これまでの思いを聞きました。 ――認知症をめぐる日本の環境は変わりましたか。 私…[続きを読む]
■認知症にやさしい街へ:中 認知症の人にやさしい街にするにはどうすればいいのだろう――。いろんな立場の人たちを巻き込んだ取り組みが始まっている。 専修大ネットワーク情報学部(川崎市)の栗芝正臣准教授と佐藤慶一准教授らが率いるプロジェクトの3年生21人は今年度、どんな方法があ…[続きを読む]
■認知症にやさしい街へ:上 世界各国から認知症の本人や家族、医療・介護関係者らが集う国際アルツハイマー病協会(ADI)国際会議が4月、京都市で開かれます。国内での開催は13年ぶり。大きなテーマの一つが「認知症にやさしい地域」のあり方です。日本での取り組み、そして国際会議の見ど…[続きを読む]
東京と大阪で今月、日英の専門家によるシンポジウム「認知症になっても安心して暮らせる街をめざして」(認知症の人と家族の会、朝日新聞厚生文化事業団など主催)が開かれました。講演と議論の内容を紹介します。[続きを読む]
日英の専門家によるシンポジウム「認知症になっても安心して暮らせる街をめざして」(認知症の人と家族の会、朝日新聞厚生文化事業団など主催)が18日、東京都内で開かれた。両国での官民の取り組みについて、約350人が耳を傾けた。 英国アルツハイマー協会のジェレミー・ヒューズ会長が、…[続きを読む]
認知症になっても安心して暮らせる街づくりは、世界各国の目標になりつつあります。イギリスでは地域の企業や商店、ボランティア団体などがひねり出した知恵を、全国レベルで共有する取り組みが始まり、注目を集めています。現地に足を運びました。[続きを読む]
認知症の当事者が心から満足するケアとは、どういうものでしょう。延べ約200人が登壇したハンガリー・ブダペストの国際会議では、当事者の心の内に目を向けた取り組みや研究が印象的でした。[続きを読む]
認知症の人や家族、医療関係者らが集う国際会議が、4月下旬にハンガリーのブダペストで開かれました。4日間の会議日程の中で取材した参加者の思いや、各国の取り組みを報告します。[続きを読む]
■認知症の国際会議・取材日記@ブダペスト 26日の朝に、関西空港に着きました。大阪市に向かう電車の中で聞こえてきた関西弁に、ほっとした自分。改めて英語に対する苦手意識を思い知り、苦笑いしてしまいました。 職場に土産のチョコレートを届け、見慣れた大阪の街を歩くと今度は、飲食店…[続きを読む]
■認知症の国際会議・取材日記@ブダペスト 「次は京都で会いましょう」。4日間の日程で開かれた国際会議の閉会式は、来年の開催地・日本に向けた、マーク・ウォートマン事務局長のあいさつで締めくくられました。主催者によると、参加者は約850人だったそうです。 最終日に開かれた分科会…[続きを読む]
■認知症の国際会議・取材日記@ブダペスト 4日間にわたった会議も24日で最終日を迎えます。会議の中には、日本人の発表者も多く含まれていました。今日はそんな方々の一部を紹介します。 認知症の人と家族の会の事務局次長・鷲巣典代さん(64)は、日本の認知症サポーターについて発表し…[続きを読む]
■認知症の国際会議・取材日記@ブダペスト 世界各地の研究機関や民間団体が、自分たちの取り組みを紹介するポスター展示が、22日から始まりました。 にぎやかに声が飛び交う展示会場につくと、奥の方から日本語が聞こえてきました。迎えてくれたのは、カナダのバンクーバー地域にあるNPO…[続きを読む]
■認知症の国際会議・取材日記@ブダペスト 開会式は、現地時間の21日午後5時半から始まりました。コンサートホールにも使われるという扇形の会場に、登壇者の声が力強く響きました。 まずあいさつに立ったのは、会議を主催する国際アルツハイマー病協会(ADI)のチェアマンを務める、…[続きを読む]
■認知症の国際会議・取材日記@ブダペスト いよいよ21日から会議が始まります。まずはこの会議について、説明します。 会議は、約80カ国の認知症に関する民間団体が加盟している「国際アルツハイマー病協会」(ADI)が主催しています。年に1回、毎年違う国で、認知症に関する研究発表…[続きを読む]
■認知症の国際会議・取材日記@ブダペスト 世界的に高齢化が進むなかで、どのように認知症と向き合っていくのか――。 認知症の人やその家族も参加し、様々な立場の人々が意見を交わす国際会議が、21~24日にハンガリーのブダペストで開かれます。約80カ国から認知症の人や医療関係者ら…[続きを読む]
来年4月、認知症について話し合う国際会議が京都市で開かれます。世界中から認知症の人やその家族、医療や福祉の専門職、支援者らが集まります。運営を担う組織委員会の中に、認知症の本人である京都市の杉野文篤(ふみあつ)さん(62)が参加しています。認知症の人たちの思いを世界に発信した…[続きを読む]