教えて!2025年問題
「2025年問題」という問いの立て方自体が鋭い対立を招きかねない、と危惧しています。 団塊の世代が全員75歳以上になる25年以降も高齢者の医療や介護を維持し、現役世代の負担を増やすのか。あるいは生活に苦しむ現役世代に配慮し、サービスを削って高齢者の負担を増やすのか。いずれに…[続きを読む]
介護の必要度が高い人にとって最期まで安心して暮らしやすいのは、特別養護老人ホームや認知症グループホーム、介護付き有料老人ホームなど介護のケアが手厚い施設です。しかし、決定的に不足しています。 近年は「サービス付き高齢者向け住宅」(サ高住)が急増しています。ただ、これはあくま…[続きを読む]
病気になっても介護が必要になっても住み慣れた土地で暮らし続けられるように、国は医療や介護、予防、生活支援、住まいを一体的に提供する「地域包括ケア」の整備を進めています。団塊の世代がすべて75歳以上になる2025年までに、全国にくまなく広げる目標を掲げています。 5割以上のお…[続きを読む]
先月19日に開かれた社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)の部会で、白熱した議論が行われた。 「現役世代並みの収入や高額な預貯金がある高齢者には、さらに負担して頂く必要がある」「利用者に過度な負担となり、必要なサービスを遠ざけて重度化を招くデメリットがある」 議論の焦点は…[続きを読む]
「やっぱり高いな。これだけ高いと、働く気をなくしてしまう」 長野県松本市の40代の男性塾講師は7月、市役所から届いた通知書を見て肩を落とした。男性の年収は約200万円。国民健康保険(国保)の保険料は年間約20万円で、前年度より2万円ほど高くなった。市が保険料を平均で13・9…[続きを読む]
神奈川県大和市の女性(68)は6月のある朝、同居する母親(98)の様子を見に行くと、呼吸をほとんどしていなかった。慌てて呼んだのは救急車ではなく担当の訪問看護師。在宅医も駆けつけた。心筋梗塞(こうそく)だったが、命はとりとめた。 母親は昨春、うっ血性心不全を起こした。3週間…[続きを読む]
千葉市にある「かしわど訪問看護ステーション」の山崎愛看護師は、近くの住宅街で一人暮らしをする男性(82)の自宅を訪れた。 男性は認知症で、日付が分からなくなることがあるという。山崎さんはカレンダーに血圧の薬をはりつけ、「ちゃんと飲んでね」と声をかけた。同行した作業療法士が、…[続きを読む]
東京都北区で9日、福祉関係の合同就職説明会が開かれた。区などの主催で、近隣の介護事業者など41のブースが並んだ。だが、個別面談にのぞむ求職者はまばらで、参加者は計150人ほど。初めて開いた7年前の半数程度だった。 ブースを出した訪問介護主体の「やさしい手」(目黒区)はヘルパ…[続きを読む]
東京都港区の畠山清美さん(46)は先月、両親の介護のため、看護師として勤めていた個人病院を退職した。常勤で1年半働いたが、母親(78)が脳出血で倒れた1年半前に週2回の非常勤に変更。さらに父親(75)が認知症の診断を受け、介護の負担が増えた。 年に5日取れるはずの介護休暇を…[続きを読む]
東京都渋谷区のマンション1階の一室に、小さな診療所がある。ドアにかかる「えびす英(ひで)クリニック」という看板は見落としそうだ。常勤医は松尾英男院長(49)1人。患者の自宅に出向いて診察する在宅医療にほぼ特化しており、患者からの連絡には原則24時間いつでも対応する。 「具合…[続きを読む]
2025年には「団塊の世代」が全員75歳を超えて、国民の5人に1人に達しそうです。医療や介護の必要性も急増し、財政がもたずに現行の社会保障制度が行き詰まる恐れがあります。「2025年問題」と呼ばれる課題について、8回のシリーズでお伝えします。 東京都町田市で今年2月に開設…[続きを読む]