【編集委員・大久保真紀】子どもへの虐待防止を訴えるために、8カ月かけた日本一周マラソンに挑戦する男性がいる。公務員や市民活動家として虐待問題に関わってきたが、対策が進んでいないと感じ、自らが「広告塔」になろうと決めた。3月末に辞職し、7千キロの旅に出る。
男性は宮崎県職員の甲斐英幸さん(56)。社会の意識を刺激し、虐待のことをもっと認識してほしい――。名古屋で来年、国内初の虐待防止世界大会が開かれることを知り、50歳を機に始めたランニングで全国を回ることを思いついた。ただ、長期にわたって仕事を休むことはできない。娘は独立するし、家のローンも終わった。考えた末に昨年9月に決断した。
大学卒業後、ふるさとの県庁に入った甲斐さん。1997年、希望して児童相談所に配属された。だが、そこには愛され守られて育つのではなく、虐げられた子どもたちがいた。
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朝日新聞社会部