【福島慎吾】中国の大気汚染の影響が日本にも広がる中、岩手・八幡平でも中国から飛来したとみられる金属などが近年、急増していることが、東北大と愛媛大の調査でわかった。自然環境を汚染し、人への毒性が指摘される金属も含まれていた。両大は今後、国内のほかの山岳地帯でも調査し、飛来の実態をつかむ。
研究グループは、東北の中で地元の経済活動の影響を受けず、長期の環境変化を調べやすい場所として、岩手、秋田両県にまたがる国立公園の八幡平に注目。岩手県側の八幡沼と蓬莱(ほうらい)沼の底に堆積(たいせき)した泥を調べた。地層のようになっており、18世紀以降の層に含まれる物質を調べた。
その結果、アンチモンやインジウム、スズ、ビスマスといった金属が1960年代の層から増え始め、近年の層は60年代の2〜5倍になっていた。スズ以外は液晶パネルやLEDなどに使われるレアメタル(希少金属)で、地元では採れない。同じ所で見つかった鉛が同位体の分析で中国産と判明し、中国から飛んできたと考えられるという。
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朝日新聞社会部