横浜市立大学の医学博士号をめぐる謝礼金問題で、大学が設置した「学位審査等に係る対策委員会」(委員長・宗像紀夫弁護士)は2日、対策委の調査に「金銭を要求された」と回答した学位取得者が2人いることを明らかにした。「学位を出さないこともできると言われたから」と答えた学位取得者も1人いた。さらに調査を続ける方針。
対策委は04〜07年度、謝礼金を受け取った教授・准教授は計16人、謝礼の総額は約570万円にのぼるとの中間報告を発表した。このうち、大学側は問題発覚のきっかけとなった嶋田紘・前医学部長の受領額は300万円とした。
調査によると、教授らに金銭を渡したと答えた学位取得者は16人。金銭を渡した理由について複数回答を求めたところ、「学位を出さないこともできると言われた」「学位が取得できた内祝い」との回答が各1件あったという。
「金銭を要求された」と指摘された当該教授は、金銭の授受そのものを否定した。
対策委は、金銭を渡した理由について「慣例」「研究指導など、お世話になった感謝の気持ち」と答えた学位取得者が圧倒的に多かったとしながら、教授・准教授側から金銭の要求があったとする回答があったことを重視し、調査部会に再調査を指示した。
宗像委員長は「金銭授受は慣行という認識で疑問を持たないまま行われていた。一般社会の常識と乖離(かいり)し、非常に問題がある」と指摘した。