2009年5月27日17時10分
政府の宇宙開発戦略本部(本部長・麻生首相)が宇宙基本計画案で掲げた「二足歩行ロボットでの月探査」に対し、国民の意見を募るパブリックコメント(パブコメ)で約80件の疑問や反対が寄せられた。「月を歩いても、他国からは『それが何?』としか言われない」といった厳しい意見もあった。
二足歩行ロボットによる月探査はこの3月、元宇宙飛行士の毛利衛さんの提案で盛り込まれたが、思わぬ「逆風」にさらされることになった。
パブコメには458人・団体から1510件の意見が寄せられ、非公開で開かれた26日の同本部専門調査会で報告された。国のパブコメとしては「突出して多い」(同本部事務局)という。
3分の1近くは月探査や有人宇宙飛行への意見で、特に計画案の「2020年ごろに第一段階として我が国の得意とするロボット技術をいかして、二足歩行ロボット等による無人探査を目指す」という部分に約80件が集中。
「(砂の多い)月面での歩行には向かない」「重力、温度など地球とまったく違う世界でできることは限られる」「ただのパフォーマンス」「子どもに夢を与えると思えない」といった意見が寄せられ、支持する意見はほとんどなかったという。
近く正式策定される基本計画にはそのまま盛り込まれる見通しだが、委員も「日本の技術とシンボル性を否定すべきではない」「二足歩行にこだわるべきではない」など賛否が分かれたという。(行方史郎)