機内での苦情は一切受け付けません――。航空会社スカイマーク(東京都大田区)が乗客向けの対応方針を明記した「サービスコンセプト」が話題を呼んでいる。従来の航空会社にはなかった内容に賛否両論だ。
スカイマークによると、サービスコンセプトは8項目。B5判の紙1枚に印刷し、5月18日から各席前のシートポケットに入れた。以前から接客方針は同じだが、「荷物の収納をなぜ手伝わないのか」など様々な問い合わせがあり、明示することにしたという。
インターネット上の掲示板サイトには、サービスコンセプトを巡って1千件を超える書き込みがあった。「目的地に無事着くなら、それで十分」「普段の態度がいい加減だと、緊急時の対応が心配」「クレームに対する先手を打っただけで、普通に対応するのでは」といった内容だ。
監督する立場の国土交通省の幹部は「挑戦的な内容にも読めるので、これが元で機内トラブルが起きないか心配」。どれも明確に法規に反しているとは言えず、指導の対象外という。
独ルフトハンザ航空の元日本地区広報室長で、筑波学院大の大島愼子(ちかこ)学長(航空政策)は、サービスコンセプトに記されたサービス内容自体は海外の格安航空会社と同程度としつつも、「読む側の気持ちを考えていない表現が多すぎる。航空会社はサービス業でもあり、客を不快にしないことも大事な仕事」と話す。
スカイマークは、客室乗務員について「サービス担当者」よりも「保安要員」としての役割を重視しているという。広報担当者は「受け取り方は読み手次第。書かれている内容以上でも以下でもなく、特にコメントすることはありません」。