2009年6月5日0時59分
自動車メーカーのマツダが、派遣契約と直接雇用を繰り返して労働者派遣法に定められた3年の制限期間を実質的に超えて派遣労働者を受け入れたとして、広島、山口両労働局は3日付でマツダの本社工場(広島市南区など)と防府工場(山口県防府市)、派遣会社に、こうした雇用をしないよう是正指導した。
労働局に申し立てていたのは元派遣労働者5人。厚生労働省の指針では、派遣終了後、新たな派遣を受け入れるまでの期間が3カ月以内の場合は、継続的な派遣とみなされる。両工場では、この3カ月を1日だけ超える期間について、4人を期間工として直接雇用。派遣をいったん中断し、その後、派遣労働者に戻していた。残る1人も自分がいた職場で同様の雇用形態があったとして、計5人が、こうした形態は直接雇用義務を逃れる行為にあたるなどと申告していた。5人は03〜08年に両工場の同じ職場で最長4年7カ月間働いていた。
5人が加盟している「地域労組ひろしま」によると、広島労働局は「期間工になった後も元の派遣会社との間に支配従属関係がなくなったとは確認できない」と指摘。「派遣期間は実質的に3年を超えていたとみられる」と判断したという。一方で、マツダが直接雇用する義務については認められなかった。
マツダの若林敬市・グローバル広報企画部長は「派遣会社に労働者を指名して再派遣をお願いしたわけではなく、法律違反はなかったと理解しているが、指導は真摯(しんし)に受け止める」と話している。現在は不況の影響で製造現場の派遣労働者の削減が進み、問題とされた雇用契約はないという。(福家司)