【千葉雄高】日本が世界に誇るマンガ文化の中心地・東京。「表現の自由」は危うくないのか。現代の「トキワ荘」に向かった。
練馬区の西武池袋線沿いにある築40年の2階建て住宅。玄関を開けると、手塚治虫ら何人もの著名な漫画家が若き日に暮らした「トキワ荘」の紙製の模型が、壁に掛けられている。
NPO法人「NEWVERY」(豊島区)が漫画家育成のため、若手に一軒家を格安で貸す「トキワ荘プロジェクト」の住宅だ。1階に2人、2階に3人が暮らす。
「表現規制には全面的に反対です」。2階の6畳間に住む漫画家の男性(31)は言う。性描写のあるマンガの販売規制を含む改正都青少年健全育成条例が成立したのは2010年。自身は「ブラックジャック」などが好きで、現在は性描写を描く機会は多くはないが、依頼があれば描くこともある。
「規制を正当化するデータはない。今は、性表現という日陰の存在が規制対象だが、いつ他の趣味嗜好(しこう)が規制されてもおかしくない」