2009年6月21日10時4分
職場で仕事をする穴見和彦さん=大分県国東市の歴史体験学習館
海面を滑走する穴見和彦さん=大分県杵築市守江、神庭写す
国東を、サーファーの聖地に。ウインドサーフィンのプロ資格を持つ大分県国東市職員の穴見和彦さん(52)が奮闘している。12年前から故郷の偉人の名前を冠した世界大会の運営にかかわりながら、地元の子どもたちの指導にも力を注ぐ。「地域から有名選手を生み出し、国東の名を世界に広めたい」と言う。
今月上旬のある日、大分県杵築市の住吉浜。浜からの風を直角に受けながら、穴見さんが巧みな帆さばきで海面を疾走していた。「今日は風速4メートルぐらいかなあ。同じ風、同じ波は二度と来ない。それがウインドサーフィンの面白いところです」。岸にあがると、日に焼けた顔から白い歯をのぞかせた。
いかにもサーファーらしい姿からは想像しにくいが、肩書は国東市立の歴史体験学習館と三浦梅園資料館の副館長だ。市教委職員として文化財の保全や利活用に取り組んでいる。
一方で、NPO法人・日本プロウインドサーファー協会(事務局・神奈川県)が認定するプロ登録選手でもある。全国に42人いるプロ選手の中ではダントツの最年長だが、昨年度はレース部門(アップウインド)でプロ公式の3大会すべてに出場し、年間ランキング9位に食い込んだ。公務員のため、賞金は受け取らず、交通費も自己負担だという。
体力維持のため、腹筋と腕立て伏せ各50回を毎日欠かさない。週末には練習する海岸までの往復約30キロ、自転車をこぐ。
ウインドサーフィンと出会ったのは、合併前の旧安岐町役場に勤め始めて7年が過ぎた30歳の時。大学時代から続けてきたサーフィンから転向した。金曜の夜に遠征先に出発し、日曜の最終便で国東に戻る多忙な日々。「あいつは海で遊んでばかり。海のゴミだな」。同僚から白い目で見られ、悔しい思いをしたこともあった。