住宅賃貸仲介業大手の「エイブル」(東京)が、インターネット上や情報誌に出した広告で、実在しない部屋や契約済み物件を載せたほか、築年数などの条件も実際より優良に表示していたとして、公正取引委員会は18日、景品表示法違反(おとり広告、優良誤認)で同社に排除命令を出した。
公取委によると、不当表示があったのは、ネットのサイトや「週刊CHINTAI」などで掲載した物件広告。公取委が約500店舗のなかから13店舗を抽出して調べたところ、うち9店舗で18件の不当表示が見つかった。
契約できない物件を広告に載せ、客を引きつけたうえで別の契約を結ばせる「おとり広告」と認定されたのは15件。福岡市内の架空の部屋を、同じ階の部屋よりも数千円安い家賃で紹介していたほか、契約済み物件14件を「入居可能」と掲載し、問い合わせがあった場合には「この物件は契約済みだが、店に来て欲しい」などと伝えていた。
また、優良誤認は東京・福岡・埼玉の3物件で、築年数を17年ほど新しく表示したり、駅まで徒歩でかかる時間を10分短く表示したりした。
エイブルは、データベースへの入力ミスや、契約済みかどうかの確認を怠ったことが原因としており「お客様にご迷惑をかけ、おわび申し上げます」と言っている。
同社の昨年度の契約実績は約21万6千件。不動産の賃貸仲介業者に「おとり広告」で排除命令が出るのは15年ぶり。(高田英)