中国人向け化粧品ブランドの開発を担当する華黛臨さん=東京都港区、関口聡撮影
アニメの専門学校で動画を学ぶ孫欣さん=東京都新宿区、竹端写す
「世界コスプレサミット2008」で準優勝した章力さん(右)と趙菁さん=テレビ愛知提供、(C)WCS/TVA
東京・汐留の資生堂。中国事業部の華黛臨(ホワ・タイリン)さん(28)は、開発に加わった中国専用の化粧品ブランド「ピュアマイルド」の製品を並べて語る。
「ターゲットは月収1千元(約1万4千円)から3千元の一般女性。化粧の習慣を持たない初心者層です」。洗顔フォームで39元(約550円)という商品を、人口500万〜600万人程度の地方都市に投入する。
中国では「資生堂」ブランドは高価で、顧客は北京や上海の富裕層が中心だ。市場拡大には、もっと手頃な価格の新ブランドの強化が必要。てこ入れのため責任者に抜擢(ばってき)されたのが、在日華人の華さんだった。
福建省出身。99年に来日し、静岡産業大と青山学院大大学院でマーケティングを学んだ。05年に資生堂入社。
華さんは「ピュアマイルド」のサンプルを抱えて中国の地方都市へ飛び、女性たちに手に取ってもらって、香りや容器などの好みを探った。地方の女性の多くは、肌の手入れに無頓着だ。「手入れをしないと、肌は改善しない」「洗顔、化粧水、乳液の3ステップが大切」などと教えながら、市場を広げた。中国全土約6500店で販売する。
日中の美意識は異なる。「中国人は目が命」といわれるほど、中国では目元の美しさにこだわる。「文化に根ざした中国人の感覚は変わらない。彼女たちの好みに合わせつつ、お手入れの大切さなど日本の化粧文化の良さを広めたい」と華さんは語る。
資生堂グループは、約2万8千人の社員のうち約8500人が中国人。国内では華さんら10人の在日華人が主に中国戦略を練る。「ピュアマイルド」よりやや高級で、94年発売の中国専用ブランド「AUPRES(オプレ)」は、中国全土の百貨店など約750店で販売されている。