【生田大介、貞国聖子】土用の丑(うし)の日が22日に迫るが、ニホンウナギは品薄で高値が収まりそうにない。食べたいけれど手が出ないという消費者のために、安い別品種のウナギが出回るほか、ナスや鶏肉のかば焼きにも人気が集まる。漁業者らは、激減した稚魚を増やすため、今秋から本格的に禁漁期間を設けるといった対策に乗り出した。
■別品種が食卓に
ニホンウナギの稚魚シラスウナギは2010年から不漁が続き、水産庁は「今年もウナギの高騰は避けられないだろう」とみる。
だが、百貨店の日本橋三越本店(東京都)は、主力の1串1995円のかば焼きの価格を今年は据え置いた。「昨年は前年比3割の値上げをした。さらに上げると買ってもらえなくなる」(広報担当)からだ。
国内で出回るウナギの99%は養殖で、天然の稚魚を捕獲して育てる。大半がニホンウナギだが、それに代わる別品種が出始めた。インドネシアなどで取れる「ビカーラウナギ」だ。
日本鰻(うなぎ)輸入組合などによると、ビカーラウナギはニホンウナギと似た方法で養殖ができると分かってきた。ニホンウナギよりやや小ぶりだが肉厚で、小骨が少ない。組合の森山喬司理事長は「味はニホンウナギと遜色ない」と話す。
北関東の中堅スーパーは5月末、国産より3割ほど安い1匹1380円で売り出した。大手スーパー「イオン」(千葉県)も今春、千円ほどで試験的に販売。両社とも完売した。需要の高まりを受け、大手商社の丸紅(東京都)は今年から、ビカーラウナギのかば焼きの輸入を始めた。ウナギ加工販売会社「カネナカ」(愛知県)は昨年から国内の養殖業者と提携し、事業化に乗り出した。
ただ、懸念の声もある。国際環境NGO「グリーンピース・ジャパン」(東京都)は「ニホンウナギを取り尽くしたら次の種を乱獲するというやり方ならば、代替ウナギもニホンウナギと同じ道をたどる。資源管理が必要だ」と指摘する。
そんな中、ウナギ以外の代替品も登場している。