【松浦祐子】カネボウ化粧品が美白商品の自主回収を始めた。肌がまだらに白くなる症状が見つかったという。七難隠すどころじゃない。
■連絡10万人超、代替品相談も
「代わりに、どの化粧品を使えばいいの?」。自主回収を発表した4日から16日までの間に、カネボウには10万人を超す人から問い合わせがきた。美白の「副作用」に伴う異例の回収。返金の求めや不安の声とあわせ、代替商品への相談も。美白への思いは熱い。
回収対象は「ブランシール スペリア」「RMK」など、子会社が扱うものも含めて8ブランドの化粧水や乳液などだ。共通するのは「ロドデノール」という美白成分。薬事法に基づく「医薬部外品有効成分」で、栄養ドリンクなどと同様に薬に準ずる扱いだ。
普通の化粧品は「身体を美化し、魅力を増し、容貌(ようぼう)を変えるもの」(薬事法)。美白成分入りは、容貌という「外側」の変化ではなく、「しみを防ぐ」などと効能をうたえる。
ドラッグストアに並ぶ千円ほどの商品から、百貨店のガラスケースに納まる1万円超まで。中高生はおろか、「赤ちゃんのスキンケアに」と買い求める親もいる。美白のすそ野は広い。
調査会社・富士経済によると、ホワイトニング関連の化粧品市場は1980億円(2011年)だ。
■日本書紀にも「妻の肌自慢」
女性が美白に憧れ、求めるのはなぜなのか。
化粧文化に詳しい駒沢女子大の石田かおり教授は「日本の美白の歴史は、文字の始まりと同じくらい古い」と話す。