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【峯俊一平】生まれてこのかたウナギを食べたことがない。そんな住民が大半を占める集落が山口市徳地にある。22日の土用の丑(うし)の日にも関心はなし。約800年前から「ウナギを食べると災いが起きる」と言い伝えられているためだ。
市中心部から車で1時間。山々に囲まれた鯖(さば)地区には民家約30戸が点在し、約50人が暮らす。1180年に焼失した奈良・東大寺を再建する際、鯖村(当時)の木も使われ、木こりでにぎわったという。
その当時の出来事が、言い伝えの起源だ。隣村で捕れた大ウナギが配られ、みんなで食べると、その夜、腹痛を訴える村民が続出。3日後には村全体に疫病が広がり、半数近い村民が死んでしまった。