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【小宮山亮磨】iPS細胞(人工多能性幹細胞)を人に応用する世界初の臨床研究について、理化学研究所と先端医療センター病院(神戸市)が30日、会見を開き、研究計画を正式に発表した。理研の高橋政代プロジェクトリーダーは「治療法を作るための第一歩。これから長い道のりがある。責任をひしひしと感じている」と述べた。
臨床研究は、目の「色素上皮」という組織によけいな血管が生えて視力が落ちる難病「加齢黄斑変性症」の患者6人が対象。血管や古い色素上皮を取り除き、患者自身の肌からiPS細胞を通して作った色素上皮を移植する。
理研は2月、計画書を厚生労働省に提出した。iPS細胞は遺伝子導入で作られるため、移植後にがん化するなどして人体に害を与える恐れもある。こうした問題が起きないかどうか、専門家による厚労省の審査委員会での審議を経て、今月19日に田村憲久厚労相が計画を了承した。
参加する患者の募集は、8月1日から始まる。高橋さんは会見で「厚労省において、諸手続きを迅速に行っていただいた。世界に先駆けて、適切な形で臨床研究を行えることを感謝している」と述べた。