【田中久稔】水俣病関西訴訟で勝訴した後、熊本県に水俣病患者として認定された関西在住の男性(77)が、原因企業チッソ(東京)に1600万円の補償金の支払いなどを求めた訴訟で、最高裁第二小法廷(千葉勝美裁判長)は、男性側の上告を棄却する決定をした。男性側の請求を退けた一、二審判決が確定した。7月29日付。
補償金は、1973年に患者側とチッソが結んだ補償協定に基づき、認定患者に1600万〜1800万円や年金などが支払われる仕組みがある。
男性は熊本県水俣市出身で、84年に県に患者認定を申請した。一方、関西に移り住んだ人たちがチッソに損害賠償を求めた関西訴訟に参加。2001年に大阪高裁で勝訴が確定して被害が認められ、チッソから650万円の賠償金を受け取った。07年には申請から23年ぶりに患者認定されたため補償協定に基づく支払いを求めたが、チッソは「賠償金と二重払いになる」と拒否し、争っていた。