ポリオの不活化ワクチンの定期予防接種が1日、全国各地で始まった。これまでは生ワクチンを2回のむ必要があったが、4回の注射に切り替わる。ワクチンの副作用によるまひの心配がなくなる。自治体や専門家は、きちんと決められた回数、受けて欲しいと呼びかけている。
東京都杉並区のたがみ小児科では初日の午前9時、不活化ワクチンの接種を希望する乳幼児を連れた母親らが訪れ、順次注射を打った。1歳4カ月の次男が接種した沢田篤子さん(45)は「すでに1回生ワクチンを受けていたが、不活化を待っていた。接種回数が増えるのは大変」と話した。
不活化ワクチンの接種回数は、8月末までにどんなポリオワクチンを何回受けたかで異なるので注意が必要だ。生ワクチンのほか、小児科医らが個人輸入した不活化ワクチンを打っている人もいる。
これまで生ワクチン1回か不活化ワクチンを1〜3回受けた場合は、全体のポリオワクチンの接種回数が計4回になるよう回数を合わせる必要がある。受ける回数などは厚生労働省のホームページなどで確認できる。
■自治体の財政負担課題
一方、不活化ワクチンの導入で、定期接種を担う自治体の財政負担増が課題となっている。これまでの生ワクチンは1回300円程度だったが、不活化は5450円と大幅にアップするからだ。
定期接種は法律上、住民から費用を徴収できるが、接種率向上のため、大半の自治体が無料で行っている。千葉県では、県全体で、推計20億円の費用増が見込まれる。ある市の担当者は「これまで公費だったのに高いから住民にお金をいただきます、とは言えない」と話している。(森本未紀)