2001年9月11日に起きた米同時多発テロで崩壊したニューヨーク市の世界貿易センターで救助活動をしていた消防士は、そこで救助活動をしなかった消防士に比べがんになる危険が19%高いことが、同市消防局などのチームの研究でわかった。3日付英医学誌ランセットに発表した。
チームが消防士約1万人を7年間にわたり調査した結果。チームは「崩れたビルから舞う粉じんにはダイオキシンなどの発がん物質が含まれ、関連はもっともらしい」としている。大腸がんなどにかかりやすいという結果が出た。
世界貿易センターの崩壊をめぐってはこれまで、救助活動をした消防士の肺機能が落ちたという報告がある一方、米疾病対策センター(CDC)は、発がんと救助作業の間に明らかな因果関係を示す論文がないとの報告書を出している。また消防士や作業員ら約1万人が健康被害を訴えてニューヨーク市に損害賠償を求めた訴訟は昨年、和解している。(杉本崇)