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昨秋の台風12号水害で、山が深い岩盤から崩れる「深層崩壊」が起き、住宅が流されて2人が死亡、1人が行方不明となっている和歌山県田辺市の熊野(いや)地区で3日夜、手作りの行灯(あんどん)300個をともし、遺族や地元の住民ら約60人が手を合わせて犠牲者を悼んだ。
行灯は高さ約30センチ。遺族や地元の小中学生、住民らが木の枠に「鎮魂」「希望」「立ち上がろう」などと書かれた和紙を張って作った。午後6時半にロウソクに火がともされると、犠牲者が出た日の「9・4」の文字が浮かび上がった。土石流の直撃で実家が流失し、母の榎本艶子(つやこ)さん(当時71)と祖母の岡本浜恵さん(当時90)が亡くなり、兄の榎本三喜夫さん(52)が行方不明となっている愛須東美子(あいす・とみこ)さん(49)は「祖母と母の冥福と兄が一日も早く見つかりますように」と祈っていた。
同地区では、4日午前7時から追悼式と復興祈願式が行われる。