架空の人物を死亡したことにして共済金1280万円をだまし取ったとして、福岡県警は4日、熊本県菊池市泗水町、信用調査会社役員黒崎正弘容疑者(54)=詐欺未遂罪で起訴=を詐欺などの疑いで再逮捕し、発表した。県警によると、容疑を認めているという。県警は同様の手口で約2億円をだまし取った疑いがあるとみて調べている。
博多署によると、黒崎容疑者は05年ごろ、架空の男性になりすまして全国生活協同組合連合会と生命共済の契約を結び、今年2月ごろ、この男性が鹿児島県内で工事作業中に転落死したという死亡共済金支払い請求書や死亡診断書などを偽造して福岡県民共済に郵送。約1280万円をだまし取った疑いがある。
死亡診断書などは実在する医師や病院の名前を使い、筆跡を変えるために大阪市西成区で声をかけたホームレスに書かせていたという。
黒崎容疑者は共済金の振込先口座を作るため、架空の人物の保険証も偽造、印鑑も用意していた。同署は家宅捜索で大量の印鑑や通帳、偽造した保険証など計約1600点を押収した。自宅には病気について書かれた医学書や、労災に関する本などもあったという。だまし取った金は自宅や乗用車の購入にあてていたらしい。
黒崎容疑者は約300人分の架空の人間を作り出し、30都道府県の共済組合に加入していたらしい。同署はこれまでに150件分の死亡診断書や偽装入院を確認しており、被害額は2億円超とみている。