島根県立大(同県浜田市)総合政策学部1年、平岡都(みやこ)さん(19)の遺体の一部が広島県北部の臥竜(がりゅう)山(北広島町)で相次いで見つかっている事件で、胴体が見つかった場所付近で平岡さんの遺体が切断された可能性が高いことが、捜査関係者への取材でわかった。
キノコ狩りにきた男性が6日に頭部を発見して以降、警察の捜索で、7日に大腿(だいたい)骨、8日に胴体、9日に左足首が見つかっている。
島根、広島県警の合同捜査本部によると、頭部は8合目付近の車両転回場近くで、大腿骨と左足首は林道沿いで、それぞれ見つかった。いずれも車両転回場や林道から10〜35メートル離れた地点で、地形や木の生え具合などから、上から下り斜面に向けて遺棄したとみられる。
これに対し胴体は、車両転回場に通じる登山道から数十メートル下った斜面で見つかった。この斜面の傾斜は比較的緩いうえ、木や下草が生い茂っており、転落しにくいことから、捜査本部は上から遺棄したのではなく、運んで置いたとみている。
捜査関係者によると、この現場には遺体を引きずったような跡があった。頭部などの遺棄の仕方と明らかに違うことと合わせ、捜査本部は犯人がこの斜面に遺体を運び込んで刃物などで切断した可能性が高いとみている。
その際、運びづらい胴体をその場に残し、そのほかの部分については、林道を下りる途中でたびたび車を止めながら遺棄していったとみている。
ただ、あたりには大量の血痕はなかった。どのような状況が考えられるのか、捜査本部で調べている。
付近は昼間、名水をくみに来る人や紅葉狩りに訪れる人がいるため、犯行は人目につきにくい夜や早朝にされたとみられる。このため捜査本部は、浜田市から臥竜山に通じる国道186号で検問をするなどして、そうした時間帯に不審な車を目撃した人がいないかなどを調べている。
平岡さんは10月26日午後9時15分ごろ、アルバイト先のアイスクリーム店が入る浜田市内のショッピングセンターを出た後、行方がわからなくなった。司法解剖でも死因は特定されていないが、顔を殴られた跡や、首を絞められた形跡があった。
捜査本部は10日も朝から約120人態勢で山中などを捜索している。