国の補助金などをめぐる地方自治体の不正経理問題で、会計検査院が08年度の検査報告でまとめた26府県と15市の約32億円の指摘とは別に、自治体の内部調査で約29億円の不適正経理が判明したことが分かった。既に07年度の報告でまとめた12道府県の約11億円を加えた総額は約72億円となり、不正が全国で横行している実態が浮かんだ。
今回の検査対象は、26府県と、大阪・千葉の両政令指定市と盛岡市など13中核市。前回同様、主に国土交通省と農林水産省から補助金が交付された事業の事務費を中心に調べるとともに、統計調査のために総務省などが交付する補助金や、一部で国費が充てられる警視庁や県警などの事務費も調べた。
こうした動きを受け、検査を受けていない自治体を含む都道府県や指定市は独自に内部調査を実施。24都道府県と静岡、浜松、大阪の3政令指定市で不正経理が判明した。
不正が約8億2千万円(国庫補助額は約3億9千万円)と突出して大きかったのは千葉県。堂本暁子・前知事の時代に内部調査を始めたがほとんど進まず、今年に入って検査院が会計帳簿の提出を求めると、「預け」に加担した業者からのキックバックなどの証拠が相次いで発覚。これを機に内部調査が急速に進み、今年5月には県職員が詐欺容疑で逮捕された。
不正の中身は、業者への預け金から約500万円を返金させたり、収入印紙などの金券約1580万円を納入させた上で約1300万円を換金させたりしていた。また、業者に納入させた図書カードなどの金券約600万円のうち約550万円は使途不明に。
他にも、納入させたノートパソコンなどの備品約2億8千万円分のうち約4千万円分は、職員が自宅に持ち帰って私的に使用していたり、所在不明になったりしている。