北海道電力泊原子力発電所(北海道泊村)の周辺住民ら612人が11日、北海道電を相手に、同原発1〜3号機を廃炉にするよう求める訴えを札幌地裁に起こした。地震に対する安全性が確保できておらず、「憲法で保障される人格権を侵害する具体的危険が生じている」と主張している。
訴状で、原告側は「東京電力福島第一原発の事故で、原発の安全性は根底から覆された」と主張。泊原発の近くでは、設置許可時には判明していなかった活断層などの存在が明らかになっているなどと指摘し、運転中の3号機の運転終了▽定期検査中の1、2号機の再開禁止▽1〜3号機の安全な廃炉措置(解体・撤去や封じ込め)などを求めている。
原告には福島県から北海道への避難者らも含まれる。作家の池澤夏樹さん、雨宮処凛(かりん)さんらが呼びかけ人になって「泊原発の廃炉をめざす会」(共同代表=常田(ときた)益代・北大名誉教授〈美術・建築史〉ら)を結成し、原告らの訴訟活動を支えていくという。市川守弘弁護団長は「九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の再開やベトナムへの原発輸出など『脱原発』に逆行する動きも出始めた中で、草の根の市民主導でこれだけ多くの原告が集まった訴訟の意味は大きい」と話している。