東証2部上場の「東理ホールディングス」(本社・東京都中央区)が行った増資をめぐり、同社の福村康広会長(53)が社長当時の05年、約17億6千万円を流用して会社に損害を与えた疑いが強まったとして、警視庁は近く、福村会長を特別背任容疑で立件する方針を固めた。
東理ホールディングスは05年1〜4月、投資事業組合を引受先とする80億円の第三者割当増資を実施。同社関係者によると、この際、同社は、福村会長が約6割の株式を持つ都内の教材販売会社と増資に関するコンサルタント契約を結び、同年1〜3月、約17億6千万円を支払った。
しかし、東理ホールディングス関係者によると、コンサル契約の内容は、出資者を募る業務の委託などだったが、出資したのは福村会長の知人や、会長が実質的に支配する関連会社などが大半だったという。こうしたことから警視庁は、コンサル業務は実体がなく、福村会長がコンサル契約を装って会社の資金を流用した疑いが強いとみている。
東理ホールディングスは今年9月、約17億6千万円が「増資金に対して多額」として、福村会長から全額の返還を受けたと発表。しかし、10月15日、「再検討の結果、返還の必要はないと判断した」として、全額を福村会長に払い戻したと発表した。
同社は自動車部品などを製造する「東京理化工業所」などの持ち株会社として04年10月に設立。福村会長は設立時から社長を務めたが、今年9月、非常勤取締役に退き、11月5日に代表権のない会長に就任した。