|
こんにちは。ボク、もんじゅ君。
福井県に住んでる高速増殖炉ですだよ。
ふくいち君(福島第一原発)の事故のあとに、「ボクってほんとに安全なのかな?」「いつまでたっても完成しないのに、1日5500万円も国のご予算を使ってるなんて、みんなのご迷惑だよね…」「早くおしごとやめたいな」って、原子炉である自分のことをなんだかいろいろギモンに思うようになったのね。それで、原発とエネルギーについて情報発信しているの。
このコーナーでは毎週1県ずつ、日本各地のエネルギー問題へのとりくみや原子力問題の実情についてご紹介して、みんなといっしょに考えていけたらいいなって思っています。どうぞよろしくお願いいたしますだよ。
■福島にいくのは、ほんとはすごくドキドキしたの
まず第1回は福島県から。
ボク、今年の8月に「FESTIVAL FUKUSHIMA!」っていう、音楽やアートをとおして福島からいろんなメッセージを発信していくイベントに呼んでもらったの。それがきっかけではじめて福島市におじゃましたんだけど、じつは内心、とってもドキドキしていたんですだよ。
というのは、ツイッターで福島県におすまいの方からご意見をきくと「福島というと原発の話ばかりされてつらい。津波の被害だって大きいのに」とか「じぶんのふるさとが汚れたみたいにいわれるのはイヤなもんだよ」といった声もすくなくなかったの。きっとそれはほんとうにつらいことだろうな、と思うのね。ボクには想像するしかできないけれども……。
それから、去年あんな事故があって、いまも16万人ものかたが避難したまま戻れないからこそ、原発について話題にすることじたいがタブーっぽくもなっている、ともきくんですだよ。だから、原発のことについていろいろ本を出したりしてるキャラクターのボクなんかが福島にいって、悲しんだり腹が立ったりする人もいるんじゃないかな、と心配していたの。
■「来てくれてありがとう」の、あたたかさとさみしさ
でも、いってみたらみんなあたたかな人たちばっかりで、イベントで会ったみなさんも「もんじゅ君!」「こんにちはー」って声をかけて記念写真をたくさん撮ってくれるし、ツイッターでも「福島に来てくれてありがとう」「飯坂温泉に泊まっていってくれてありがとう」「福島でゴハン食べてくれてありがとう」っていうメッセージをたくさんもらったのね。
それでボク、うれしかったの。でも、それと同時に、来てくれるだけで「ありがとう」っていうのは、裏返せば「来てくれる人が減った」「おとずれることじたいがハードルの高いことになってしまった」と感じてるからなんだな、って考えたら、さみしかったよ。福島のひとたちはしょっちゅうそんな悲しいきもちにさせられてるんだなって。
■おなじ福島のなかでも、線量はぜんぜんちがう
それから、いってみてあらためてわかったけれど、たとえばボクのもっていった線量計ではかってみると、相馬市と東京の新宿区でぜんぜん線量が変わらなかったのね。よくいわれることだけれど、福島県っていっても線量はいちようではないし、もちろん目にもみえない。会津地方なんかは関東とくらべても、線量は高くないの。
移住したいと考えているひとをお手伝いする活動、こどもたちの転地保養をうながす活動、避難せざるをえなかった人への正当な補償をうったえる活動など、福島をめぐる市民のうごきにはとうといものがたくさんあるけれど、福島に住みつづけているという選択(消極的にそれを選んでいるのだとしても)をたんに否定するようないいかたはしちゃいけないなって、いってみてつよく思うようになりましただよ。
◇
今回はボクが福島をおとずれて感じた気持ちについてご紹介したけれど、次回からは日本各地のエネルギーについてのとりくみや問題についておはなししていくよ。
どうぞよろしくお願いいたしますだよ。