オリンパスの粉飾決算事件で、金融商品取引法違反の罪に問われた同社元社長・菊川剛被告(71)ら3人の公判が19日、東京地裁であり、菊川元社長らの被告人質問が行われた。元社長は巨額の損失隠しについて、「公表すれば倒産する可能性が高く、(グループ会社も含めて)3万人の従業員とその家族が路頭に迷うと思い、決断できなかった」と語った。
同社は、バブル崩壊後に抱えた多額の含み損を公表せず、1995年ごろから海外ファンドなどに金融商品を買い取らせて損失を隠していたとされる。
被告人質問に答えた内容によると、菊川元社長は2001年に社長に就いて数カ月後、元常勤監査役・山田秀雄被告(67)から「1千億円以上の簿外の損失がある」と説明された。「経理や財務に素人の自分は、どう処理すべきか正直言ってわからなかった」と振り返った。損失隠しを知っていた社長経験者の下山敏郎氏や岸本正寿氏に、公表を提案したところ、「会社がつぶれてしまう」と猛反対されたという。