【岡本玄】大阪の市民団体が、内閣官房報償費(官房機密費)の使い道を明らかにするよう求めた2次訴訟の判決が22日、大阪地裁であった。対象は、2009年9月に当時の河村建夫官房長官(自民)が引き出した2億5千万円。田中健治裁判長は一部の文書について、「具体的な使途や相手方が特定される恐れは考えがたい」として国の不開示処分を取り消した。
今年3月の1次訴訟の判決では、大阪地裁の別の裁判長が、安倍晋三・元首相が官房長官だった05〜06年に支出された約11億円の機密費を対象に、支出先や使途が記されていない文書の開示を認めており、一部開示を認める司法判断は2例目となる。今回の判決は1次訴訟で認められた文書に加え、利用者の記載のない、公共交通機関の交通費の支払いに関わる文書の開示も認めた。
原告は市民団体「政治資金オンブズマン」のメンバー。2億5千万円は、政権交代が決まった09年8月30日の前回総選挙の直後に引き出された。同年9月16日に鳩山内閣に政権を明け渡した麻生内閣に機密費を使う目的はなく、駆け込み請求によって「公金が不当に使われた恐れがある」などと主張していた。
情報公開法に基づく09年10月の原告の開示請求に対し、鳩山内閣の内閣官房内閣総務官は全面不開示を決定。市民団体側が「機密費は月約1億円の支出が一般的。半月で2.5億円は異常だ」として、10年1月に2次提訴した。