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2012年11月24日0時5分

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突入時の特殊班潜入、淡々と力強く 豊川立てこもり事件

写真:支店の通用口付近で配置につく愛知県警の捜査員=23日午前3時7分、愛知県豊川市蔵子6丁目、恵原弘太郎撮影拡大支店の通用口付近で配置につく愛知県警の捜査員=23日午前3時7分、愛知県豊川市蔵子6丁目、恵原弘太郎撮影

写真:警察車両に乗せられた長久保浩二容疑者(車両内中央)=23日午前3時14分、愛知県豊川市、高橋雄大撮影(画像を一部修整しています)拡大警察車両に乗せられた長久保浩二容疑者(車両内中央)=23日午前3時14分、愛知県豊川市、高橋雄大撮影(画像を一部修整しています)

図:突入の経路拡大突入の経路

 愛知県豊川市の豊川信用金庫蔵子(ぞうし)支店で、サバイバルナイフを持った男が客と職員計5人を人質に取り立てこもった事件で、発生から約13時間後の23日未明、県警の捜査員が店内に突入し、男(32)を監禁の疑いで現行犯逮捕した。

 突入したのは愛知県警捜査1課特殊捜査班「SIT」。人質4人の救出は約20分間の「作戦」だった。

 「犯人がうたた寝しかかっている」

 ネゴシエーターと呼ばれる交渉役の捜査員から情報が入った。

 23日午前2時40分過ぎ、防護服姿の隊員が動いた。8人ははしごを伝って2階ベランダに駆け上った。盾や容疑者を制圧するための棒状のものを持っている。ガスバーナーの炎が闇に浮かび、腰高窓を破った。隊員らは静かに建物内に滑り込んだ。

 名古屋市の県警本部に置かれた対策室(L1)からは現地の前線本部(現本〈げんぽん〉)に指示が飛んだ。

 「進入路にバリケードはないか」

 L1の指示を現本は隊員に伝え、即座にL1に打ち返す。

 「バリケードなし」 やりとりは短く、淡々として、力強い。

 「5分かかってもいい。落ち着いて遂行願う」

 隊員は身をかがめ、1階へと続く階段を忍び足で下る。

 「突入のタイミング、現本で判断されたし」

 沈黙。L1に居並ぶ幹部ら約50人はかたずをのんだ。午前3時7分。現本のカウントダウンが静寂を破った。

 「5、4、3、2、1、ゴー!」

 1階通用口から突入した隊員を含めて一斉に1階カウンター内になだれ込んだ。ナイフを握る容疑者に、体ごと突進する隊員たち。男は叫び声を上げてあらがったが、何人もの隊員が折り重なるようにねじ伏せ、ナイフを奪った。

 午前3時8分。現本からの報告。

 「マルヒ(被疑者)確保。人質けがなし!」

 L1に歓声と拍手が巻き起こった。作戦を指揮した沖田芳樹本部長が初めて立ち上がった。

 「みんなよくやってくれた」

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