【西本秀】今回はどうやら、「とりあえず走りながら考えてみよう」という企画のようなのです。
ビリオメディア特集ページこっちかな、と走ってみて調べてみて、どうも違うようなら立ち止まり、読者から寄せられた情報も参考に、あっちかな、と方向転換したり寄り道したりと、そのプロセスをネットを通じて公開し、最終的に記事ができれば良かったと、できなくても、まあいいか、というわけにはいかないようですが、とりあえず、そうした実験なのです。
タイトルも、「ビリオメディア(仮)」とあるように、まだ仮称ですし、取材班の元には、「開かれた新聞」というニュアンスを込めて、「透明新聞」という別の名称案がツイッターを通じて届いてもいます。
SNSが普及し、何十億の人々が自らメディアとなる時代のいまを描く一方、記者自身がひとりのメディアとなって、現場を歩く試みでもあり、私は主に後者を担当することになるでしょう。
単なる「楽屋オチ」になってしまう懸念は大いにあり、お見せしても恥ずしいばかりの内幕しかないのですが、なんで、こんなことをするのか、という理由の一つは、新聞というものに対して、いったいだれが、なにを考えてつくっているのか分からないし、うさん臭いよな、という漠然とした不信感が世間にあるのでは、と私たちが危機感を抱いているからです。
さて、私はとりあえず、今年、話題になった「生活保護」をめぐるニュースの現場を訪ねて歩きます。
だれもが苦しくなった時に頼るかもしれない最後の安全網であるはずなのですが、まさに必要とされる時代において、なぜか、いやだからこそか、削減論やバッシングが盛り上がっています。
社会に一緒に暮らしているという互いの「共感力」のようなものが、いま、どう変わっているのか、皆さんと考えていきたいと思います。
取材テーマのこと、新聞のこと、記者の仕事について、ツイッター上で質問やご意見を受け付けます。私の分かる範囲ですが、できるだけ、お答えします。
では。
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ツイッターやフェイスブックなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を使う人は、世界で10億人以上といいます。朝日新聞は、2013年の新年企画に向け、SNSを取材や発信に活用する取材班(仮称・ビリオメディア班)を発足。30日には、朝日新聞デジタル内に特集ページを開きます。