全国の小、中、高校が2008年度に確認した児童生徒の暴力行為は5万9618件と、前年度比で13%増、7千件近く増えて過去最多を更新したことが、30日に文部科学省が発表した「問題行動調査」でわかった。学校別では小学校で24%増、中学校で16%増と著しい。報告件数はこの3年間で1.75倍になった。
暴力行為の調査は、国公私立の全小中高校約3万9千校を対象に実施した。学校種別で最も多いのは中学校の4万2754件。次いで高校1万380件、小学校6484件。小中の急増ぶりの一方で、高校は前年度比で3%減だった。
暴力の対象で最も多いのは「生徒間」の3万2445件で全体の54%を占める。次いで「器物損壊」が1万7329件(29%)、「対教師」が8120件(14%)。今回新たに調べた「被害者が病院で治療した事案」は全体で1万664件で、生徒間では26%、対教師では22%が病院にかかっていた。
一方、学校が発見できた「いじめ」の件数は8万4648件で、前回から約1万6千件、16%の減。北海道滝川市の小6女子の自殺を機に06年度、文科省がいじめの定義を広げて幅広く報告を求めた時は前年度の6倍の約12万5千件に激増したが、その後2年連続で急減した。文科省は「いじめ自体が減っているのではなく、時間がたって学校のいじめ発見の取り組みに積極さが薄れ、報告が減った可能性がある」とみている。
いじめのうち、パソコンや携帯電話を使った「ネットいじめ」の発見件数は4527件で、前年度から1366件減った。
自殺した児童生徒は前年度比23人減の136人。このうち、いじめが確認されたのは同3人減の3人。学校別では高校生100人、中学生36人、小学生はゼロ。背景にあった状況として、進路問題は16人、家庭不和は13人。5割超の73人は「不明」だった。(青池学)
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〈児童生徒の問題行動調査〉 全国の小中高校を対象に文部科学省が教育委員会を通じて毎年実施しているもので、暴力行為、いじめ、自殺、教育相談の状況などを調べる。全体を把握し、改善の施策を考えるのが目的。