【藤家秀一】島根県は30日、福島第一原発事故で受けた損害への賠償として、東京電力に約1億2580万円を請求すると発表した。東日本ではすでに福島、宮城など10県が賠償請求しているが、西日本の府県では初めてという。
県によると、請求は県産肉牛約3200頭分の検査費約5千万円▽肉牛用のえさとして緊急確保した県産稲わら約2600万円▽福島第一原発周辺で警備活動をした警察官(延べ1473人分)の手当約1370万円など22項目で、2011年度末までの損害分。4日に県東京事務所で東電側に請求書を渡すという。
島根県では昨年7月、えさ用に仕入れた宮城県産の稲わらから、当時の国の暫定基準値の約23倍の放射性セシウム(134、137)が見つかり、稲わらを食べた牛の肉からも微量のセシウムを検出した。
県内のJAでつくる「東京電力原発事故農畜産物損害賠償対策県協議会」は、風評被害で県産牛肉の価格が下がったとして、11年9月30日から今年11月30日までに計11回、総額約15億円を東電に請求している。