東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市の女性たちが、がれきの山から持ち帰った廃材を利用してキーホルダー作りに取り組んでいる。1個につき100円が作り手にわたり、職場を失った人のささやかな希望になっている。
その名も「瓦Re:KEYHOLDER(ガレキーホルダー)」。津波で流されたプラスチック製のバケツやザルなどの日用品を素材にした。がれきの中から拾い出して丁寧に洗い、はさみや糸のこで3〜4センチにカット。色とりどりのパーツを組み合わせて金具を取り付ける。仮設住宅などで暮らす約15人が作業する。
北海道の災害支援団体EN project Japanに所属し、震災後、陸前高田市に移り住んだ中田源(はじめ)さん(31)が「被災地の女性に仕事を」と思いついた。支援物資を配り、薬局の開設準備を手伝いながら、作り手を勧誘した。
キーホルダーは1個600円(現地では500円)。運営費や運送費などを除いた100円が作り手にわたる。1人で1時間に6〜7個作れるので、時給600〜700円になる。
中田さんが暮らす築90年の民家は作業場の一つ。市内の縫製工場で働いていた4人が机を並べる。うち3人は津波で自宅を失い、縫製工場も流された。
仮設住宅に住む60代の女性は「ここで同僚に再会できてうれしい。いろんな話をしながら手を動かしてね。元気が出ます」。
キーホルダーは北海道や岡山県など各地の飲食店や美容室などで販売している。11月は3700個を出荷し、12月末には累計1万個に達しそうだ。中田さんは「少しでも被災者の生活の足しになれば。ミシンの得意な女性がいるので、特技を生かせる新たな仕事を生み出したい」と話す。
全国で販売店を募っている。ホームページは(http://11shokunin.com/keyholder/)。(小若理恵)