芳野満彦さん
日本人として初めて欧州アルプスのマッターホルン北壁を登攀(とうはん)した登山家の芳野満彦(よしの・みつひこ、本名服部満彦)さんが5日、心筋梗塞(こうそく)のため水戸市内の病院で死去した。80歳だった。通夜は12日午後5時、葬儀は13日午前11時から水戸市堀町2106の2の水戸市斎場で。喪主は妻真理子(まりこ)さん。
新田次郎の小説「栄光の岩壁」のモデルとして知られる。東京都出身。小学校5年の時、兄と2人で富士山に登ったのが初登山だった。1948年、友人と2人で冬の八ケ岳を縦走中、悪天につかまり遭難。友人は凍死し、自らも重い凍傷になって両足の甲から先を失った。だが、「義足をつけても、松葉杖をついても山に登りたい」と執念のリハビリで登山を再開した。
57年に北アルプス・前穂高岳4峰正面壁の積雪期初登攀に成功するなど多くの記録をつくり、戦後の日本登山界をリードした。65年、マッターホルン北壁を登攀し、日本人で初めて欧州アルプス3大北壁の登攀に成功した。