圧倒的な力の差を見せつけられた。序盤の大雨や曲がり角が90カ所以上ある難コースをものともせずに2時間23分7秒のオリンピック新記録で優勝したのはエチオピアのゲラナ。この難コースで23分台を出すためには、20分台の力が必要だった。
2時間20分を切る実力の持ち主で優勝争いが繰り広げられた。それに対し、日本勢は勝負に絡むことさえ出来なかった。日本人最高の16位でゴールした木崎良子は「最後の3周目まで先頭についていきたかったが、出来なかった」と、2周目で早々に離れたことを悔しがった。
ただし、アフリカ勢にはもう歯が立たないと諦めることはない。高橋尚子、渋井陽子、野口みずきは次々に2時間19分台の記録を作った。日本人も必ず18分台、17分台で走る時代がくる。踊り場にある日本記録が再び動き始める時に、オリンピックで再び優勝争いができるはずだ。