2失点目がもったいなかった。権田のフィードパスを扇原が奪われてシュートを許した場面だ。その直前、1発のロングパスからシュートまで持ち込まれた。相手の勢いある攻撃に気おされた。権田は攻守を素早く切り替えようとしたんだろうが、試合の流れを落ち着かせるために、一拍おいてもよかった。
前半31分に今大会初の失点を許したショックが尾を引いていたのか。積極的な仕掛けが少なくなるなど、選手がナイーブになってしまった印象を受けた。判断ミスからの失点が、この日の勝負のあやになった。
メキシコは強かったし、日本を研究していた。永井のスピードを警戒して、動き回れるスペースをDFが埋めていた。中盤でのプレッシャーが厳しく、読みも鋭かった。決定力も高かった。手数をかけずに攻めてくる点で、優勝候補のスペインより現実的だった。