GKに阻まれた大儀見のヘディングシュートや、宮間、岩渕の決定機。そのどれかが決まっていたら、日本のメダルの色は変わっていたかもしれない。
勝敗を分けたのは、ほんのちょっとした決定力の差だった。日本は負けたとはいえ、五輪3連覇の米国に対し、良さを出して互角に勝負ができるほど力をつけたと改めて感じた。
私が1999年、初めて米国と戦った親善試合は0―9だった。サッカーは多少実力差があっても、それほど点差がつかないし、番狂わせも起こるもの。なのに、その時の私は「勝てるわけがない。何かを修正してどうこうなるものではない」と打ちのめされた。