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〈 氷上編 〉

五輪の借り、返すために 大津広美(スピードスケート)

2009年10月9日9時45分

写真:大津広美=9月28日午後、長野市大津広美=9月28日午後、長野市

 五輪には借りがある。

 06年2月、トリノ大会スピードスケート女子の団体追い抜き3位決定戦。あと2周で銅メダルというところで転倒した。当時21歳。「足がかちかちになっていた」。続く1500メートルも「気持ちの切り替えができずに」沈んだ。

 あれから4年。弱点と認める直線の技術を鍛え、体力面を強化。その成果は、国内外の大会での安定した成績に結びついている。

 北海道・十勝平野の南部にある更別村で生まれ育った。人口約3400人。村で初めての五輪選手をみんな知っている。「そんなにきばらんでもいいよ」。今夏に帰省した際、陸上トレ中に声をかけられた。「ふるさとに帰るとリラックスする。私が頑張ることで、自分も頑張ろうと思える村の子がいたらいいな」

 今季、まず目指すのは1500メートル、3000メートルと団体追い抜きでの日本代表入りだ。トリノで涙した団体追い抜きでは、五輪後もずっと代表として滑ってきた。今年3月の世界距離別選手権では3位に入った。

 経験を積み、「緊張を集中に変える」ことを目指してきた。バンクーバーで成長した姿を見せられるか。「成長していたい、ですね」。笑顔の裏から、強い意志がのぞく。(大谷聡)

    *

 おおつ・ひろみ 84年5月、北海道更別村生まれ。白樺学園高で頭角を現し、富士急へ。06年の全日本距離別選手権で3000メートル1位。中距離から長距離まで幅広くこなす安定したスケーティングが持ち味。165センチ、60キロ。

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