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〈 氷上編 〉

速さ随一 一瞬を待つ 坂下里士(ショートトラック)

2009年11月1日0時3分

写真:坂下里士=上田幸一撮影坂下里士=上田幸一撮影

 粗削りな未完の大器。体格に恵まれ、豊かなスピードが売り物だ。バンクーバー五輪での「大化け」を期待する関係者は多い。

 「自分からスピードを取ったら何も残らない。経験が浅い分、怖いもの知らずで行く」。得意なのは一番距離の短い500メートル。1周約111メートルのトラックを4周半、駆け抜ける。

 小学生のころはスケートより、むしろサッカーに夢中だった。中学で選んだ部活はバスケットボール。「女の子にもてるイメージだったから」。だが「全然もてず」に終わり、中3で初めて出た世界ジュニア選手権が転機となった。

 身長160センチほどの韓国選手が大柄な選手を次々抜いて優勝した。「聞いたら自分と同い年だった。おれも頑張ろうと、エンジンがかかった」

 理想のレースは、2番手につけて残り2周で先頭に立つ展開。少し前までは理想通りにいかないと、無理やり抜きにいって失格することが多かった。「今は体力もついたし、我慢も覚えた」。焦らず、抜き去る一瞬のチャンスを待つ。

 銅メダルを狙う、と言ったら絶対にそれ以上の成績は取れない、と思う。「だから500メートルとリレーは金メダルを狙う」。体も夢もビッグだ。(平井隆介)

    *

 さかした・さとし 神奈川県厚木市生まれの19歳。小学2年でスケート教室に通い始める。08年1月の世界ジュニア選手権で500メートル3位。同年10月の全日本距離別では500メートルを制した。178センチ。相模原総合高からトヨタ自動車に入り、社会人2年目。

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