現在位置:
  1. asahi.com
  2. バンクーバーオリンピック
  3. コラム
  4. スポーツ人物館
  5. 記事

〈 氷上編 〉

経験糧に 三度目の正直 新谷志保美(スピードスケート)

2009年11月3日0時12分

写真:表彰台の中央でほほ笑む新谷表彰台の中央でほほ笑む新谷

 「出たら、きっと楽しいんだろうなあと思う」。3度目の挑戦で五輪初出場を目指すベテランは、穏やかな笑みを浮かべながら話す。そこには、4年前のシーズンの悲壮感はない。

 最初に狙ったのは02年ソルトレーク大会。「大学4年の時は、力がなかった。本当の意味で失敗といえるのは4年前」

 03年世界スプリント選手権3位。W杯の優勝経験もある。実績は十分だったが、トリノ五輪シーズンの05年に左足を故障。靴の不具合もあり、最後まで苦しんだ。選考会では500メートル、1000メートルともあと一歩届かず涙をのんだ。

 環境を変え、中長距離の田畑真紀(ダイチ)らと練習するようになった。3度五輪に出た中長距離の女王の妥協のない姿勢を目の当たりにして「身近で刺激をもらえた」。チームでワイワイ練習する楽しさも知った。昨年の全日本スプリント選手権は5年ぶりの総合優勝を果たした。

 156センチと小柄で、ぜんそくの持病もあるだけに、体調管理には神経を使う。インフルエンザ予防に消毒液を持ち歩き、大会前は練習量を抑えるなど工夫するようになった。「悔いがないように戦いたい」。経験を糧に、30歳の勝負が始まる。(稲崎航一)

    *

 しんや・しほみ 79年8月10日、長野県宮田村生まれ。伊那北高―筑波大を経て竹村製作所。03年世界スプリント選手権総合3位。橋本聖子、三宮恵利子に続く日本女子3人目の総合表彰台に立った。

検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内