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2012年1月12日
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続発!観戦チケットめぐるトラブルと、英国流紅茶の飲み方

文と写真:マクギネス真美

写真:マグになみなみといれられたミルクティーはイギリスの定番拡大マグになみなみといれられたミルクティーはイギリスの定番

写真:リーフ・ティーも売られてはいるが、ほとんどの一般家庭や会社などではティー・バッグを使う拡大リーフ・ティーも売られてはいるが、ほとんどの一般家庭や会社などではティー・バッグを使う

写真:マグひとつにティー・バッグ1個が基本なので、このようにマグにぴったりの形のティー・バッグも人気拡大マグひとつにティー・バッグ1個が基本なので、このようにマグにぴったりの形のティー・バッグも人気

 ロンドン五輪まで200日を切った。

オリンピック・イヤーの幕開けを、大迫力の花火で飾ったロンドン。「これならオリンピックの開会式も期待できそう」と、ロンドナーのみならずイギリス全体の関心もやや高まってきた、と思っていた矢先、先週からオリンピックのチケットに関するトラブルがつぎつぎと報道され「結局、やっぱりいつもの『いい加減な』イギリスだな」と多くの人があきれる事態になっている。

次々判明したチケットを巡るトラブル

 まずは、1月4日に発覚した「シンクロナイズドスイミングのチケットを約1万枚も余分に販売してしまった」問題。

 本来1万枚販売されるはずだった4試合分のシンクロナイズドスイミングのチケット。それが「人為的ミス」により、2万枚発売されてしまったのだという。そのことに気づいたロンドン五輪組織委員会(LOCOG)は、昨年の12月から、チケットを購入した約3千人の人にコンタクトを取り、別の競技のチケットと交換するように依頼しているというのだ。

 人によっては、今回のトラブルでシンクロナイズドスイミングの代わりに、もともと第一希望で見たかった種目のチケットに交換してもらえるとあって喜んでいるという人もいるらしい。

 なので、必ずしも全員から不満の声が上がっているというわけではないのだが、昨年のチケット発売時に、チケット入手の申し込み方が複雑だと、たくさんの人が文句を言っていたのを思い出させる出来事だった。

 そして6日にはロンドン五輪オフィシャルサイト内のチケット転売システムの不具合が起こった。不要になった購入済みのチケットを、転売希望者がサイトに登録し、それを、新たに買いたい人が申し込む、というこの仕組みが始まり、陸上や開会式などの人気チケットが売りに出されたとあって、購入希望者たちは喜んで申し込みをした。

 ところが、いざ支払いの画面に行くと「希望のチケットはありません」という表示がでてしまう、というエラーが続出。購入希望が殺到しすぎたために、システム上、処理しきれなくなってしまったらしいのだが、詳しい原因などを解明、再度同じような不具合が生じないために調査中とのことで、転売システムそのものが休止となってしまった。

 購入を希望した人たちは、昨年のチケット販売時に希望しても入手できなかったケースが多く、そのうえさらに今回もまた購入に至らなかったということで、余計に批判が大きくなっているようだ。

 実際にトラブルに遭った知人のひとりは「いくらイギリスに住んでいても、チケットが買えなくて実際に競技を見に行けないのなら、オリンピックがロンドンで行われようと、アメリカで行われようと関係ないよ。結局オリンピックは、それでお金儲けできる人だけが喜ぶものなんだ」と辛辣なことを言っていた。

飲まれる紅茶の96%はティー・バッグ

 一方で、「他のオリンピックの時と同じように、アームチェアに座ってお茶でも飲みながらテレビを見るさ」と、はじめからテレビで観戦、と決めている人たちももちろんいる。

 今夏、日本からロンドンへオリンピックを見に来る方は、ホテルで紅茶を飲みながらテレビ観戦、ということはないだろうが、せっかくなので、ここでイギリス人の紅茶の飲み方をご紹介しよう。

 英国ティーカウンシル(The United Kingdom Tea Council)によれば、イギリスで一日に消費される紅茶は1億6500万杯。イギリスといえば優雅なアフタヌーン・ティーを思い浮かべる日本人からすると意外かもしれないが、実はそのうちの96%はティー・バッグを使っていれられている。

 もともとはアメリカで発明されたティー・バッグを、1953年にテットリー(Tetley)という会社が英国内にて販売開始。その後10年のうちには、カップに直接ティー・バッグを入れて紅茶を抽出する方法が一般的になっていったといわれている。

 自らを「レイジー」と評し、スーパーでは電子レンジやオーブンで温めるだけの「レディ・ミール」が大人気のこの国の人たちにとって、ティー・バッグの手軽さが喜んで受け入れられたというのは納得できる。

 さて、そのティー・バッグをマグにひとつ入れ、電気ケトルで沸騰させたお湯を注ぎ、色がしっかりでるまで待って、ミルク(牛乳)を入れて飲む、というのが最も典型的なイギリスの紅茶の飲み方だ。前述のティーカウンシルのデータによれば、98%もの人が紅茶にミルクを入れるという。

 ティー・バッグで手軽に入れるからと言って、イギリス人が紅茶にこだわりがないわけではない。ミルクを入れる人がほとんどといっても、たくさん入れるのか、ほんの少しだけいれるのか、という割合や、砂糖を入れるか入れないか、入れるなら何杯入れるのか、といったことも含め、誰もが自分好みの紅茶の飲み方があり、来客に紅茶をいれるときには、相手の好みを細かく聞くのが礼儀だ。

 だから、イギリスで紅茶をすすめられた時には、はっきりと好みをいったほうがいい。ただし、紅茶にレモンを入れる人はほとんどいないため、レモン・ティーというリクエストには応えてもらえないかもしれないことは覚えておくべきだろう。

 また、イギリスのスーパーなどで手軽に買うことのできる箱入りのティー・バッグは、個別包装になっていないものが多いというのも日本人には意外かもしれない。お土産に、中身を小分けにして会社の同僚などに配ろうと思っていたら当てが外れた、ということになることもあるので、個別包装されているものを好む方は、紅茶を買う前に確認するのを忘れずに。

 高級ホテルでのアフタヌーン・ティーもいいが、イギリス滞在中には、ぜひこの「マグにティー・バッグ」という、イギリス人が日頃飲んでいる紅茶も試してみてはいかがだろう。

プロフィール

マクギネス真美さん プロフィール画像

マクギネス真美(まくぎねす・まみ)
9年半の雑誌編集者時代を経て2003年渡英。共著『ハッピーハッピーロンドン』(双葉社)。「ダ・ヴィンチ電子ナビ」では電子書籍のレビューをしている。辛抱を強いられる公共交通機関、街中のおかしな看板や不思議な食べ物など「イギリスの実態」を、おもしろ画像とともに自身のウエブサイトでレポート。最新情報はツイッターでもつぶやいています。
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