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2012年4月20日
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「あと100日」 盛り上がれるか、イギリス人

文と写真:マクギネス真美

写真: 広大な敷地の中には「日本庭園」もあるキュー・ガーデンズ。オリンピック観戦とともに、ロンドンでぜひ訪れてほしい場所のひとつ=18日、ロンドンの英王立キュー植物園、森井英二郎撮影拡大 広大な敷地の中には「日本庭園」もあるキュー・ガーデンズ。オリンピック観戦とともに、ロンドンでぜひ訪れてほしい場所のひとつ=18日、ロンドンの英王立キュー植物園、森井英二郎撮影

写真: ロンドンオリンピックのビーチバレーボール会場となるホース・ガーズ。ビーチバレーの試合は、本物のビーチではなく、ロンドン市街の中心地で行われる=ロイター(ロンドン五輪組織委員会提供)拡大 ロンドンオリンピックのビーチバレーボール会場となるホース・ガーズ。ビーチバレーの試合は、本物のビーチではなく、ロンドン市街の中心地で行われる=ロイター(ロンドン五輪組織委員会提供)

写真:ロンドン・ウェストエンドの演劇関係者たちがオリンピック開幕まであと100日を祝ってトラファルガー広場でパフォーマンス=AP
拡大ロンドン・ウェストエンドの演劇関係者たちがオリンピック開幕まであと100日を祝ってトラファルガー広場でパフォーマンス=AP

 オリンピックについて、あまり盛り上がっていないといわれ続けているロンドンだが、今週の水曜日、4月18日は様子が違った。というのも、オリンピックまであと100日という節目の日を迎え、”London 2012 - 100 days to go” と、テレビや新聞などのメディアがこぞってオリンピックのニュースを伝えたからだ。

王立植物園に巨大な五輪

 新聞やニュースサイトには、王立植物園キュー・ガーデンズに、2万株ものビオラを使って作られた巨大な五輪マークの写真が大きく紹介された。ヒースロー空港を利用する飛行機からも見られるという鮮やかなオリンピックシンボルは、ボランティアとキュー・ガーデンズのスタッフとの手で作られた。

 また、ビーチバレーの会場となるホース・ガーズで、衛兵が人文字で「100」を描き出した写真もさまざまな媒体で紹介されていた。オリンピック委員会からメディア向けに提供される写真がこれらを含めた数点に限定されている、ということもあるが、多くの新聞やウェブサイトで、この日だけで同じ写真を何度も見た、という人も多かったに違いない。

 夜にはBBCで”2012 Olympic Games: 100Days to Go”という特別番組も放映された。内容は、メダルが期待される国内のアスリートたちのインタビューを中心にオリンピックへの準備が着々と進んでいる、ということをアピールするもの。

 さすがにこの日、オリンピックの話題にまったく触れなかった、という人は少なかっただろう。

本番になれば盛り上がるイギリス人?

 イギリスでオリンピックが盛り上がっていない理由には、不況が続く中で莫大なコストを費やしていることや、乗降客が増えすぎてただでさえ飽和状態にある地下鉄をはじめとするロンドンの交通問題、テロなどに対するセキュリティの心配、チケット販売時の不手際といったことが挙げられている。

 一方で、もともとイギリス人は何かイベントの際、前々から盛り上がることはなく、実際にそれが行われる段階になって、興奮した様子を見せる人たちなのだ、と分析する人もいる。

 確かに昨年のロイヤル・ウェディングでも、直前まであまり関心を見せていなかったように見えた人々が、いざその日になってみれば、テレビの前に釘付けになっていたり、各地で行われたストリートパーティーに参加したり、という様子が見られた。それを考えると、オリンピックについても、実際にはじまってしまえば興味を持つようになるのではないかという気もする。

最後のチケット販売は5月

 昨年11月にこのコラムを連載しはじめてから、会う人ごとに「オリンピックに興味はある?」と聞くようになった。当然だが、人によって答えはバラバラで「楽しみにしている」という人もいれば、「まったく興味がない」という人もいるし、先週末に会った友人カップルは、男性のほうは3種目分のチケットを入手して「見に行くのが待ち遠しい」といい、女性は「できればオリンピック期間中は家を誰かに貸して、どこかへホリデーに出かけたい」といっていた。

 「一生に一度の機会」と表現されることも多い今回の大イベントを最も楽しみにしている人たちは、やはりチケットを購入できた人たちのようだ。チケットを申し込んだのに買えなかった人たちは「せっかくロンドンで開催しても、生で見られないのだったら、意味がない」と機嫌が悪い。

 チケットが買えずに不満を持っている人たちが多いのは組織委員会も承知している。そのため、過去2回のチケット販売の際、購入を申し込んだにもかかわらず、チケットを入手できなかった人たちのうち、3分の2の割合で、次に行われる最後のチケット販売の際、優先的にチャンスがまわるように考慮されるという。

 国内での最後のチケット販売は5月上旬といわれている。その後には聖火リレーがはじまる。そうなれば、さすがに「何ごとにもちょっと斜に構える」英国人たちの間でも、オリンピックムードが高まってくるかもしれない。オリンピックゲーム自体はもとより、そうした英国人気質をウオッチするのも楽しみだ。

プロフィール

マクギネス真美さん プロフィール画像

マクギネス真美(まくぎねす・まみ)
9年半の雑誌編集者時代を経て2003年渡英。共著『ハッピーハッピーロンドン』(双葉社)。「ダ・ヴィンチ電子ナビ」では電子書籍のレビューをしている。辛抱を強いられる公共交通機関、街中のおかしな看板や不思議な食べ物など「イギリスの実態」を、おもしろ画像とともに自身のウエブサイトでレポート。最新情報はツイッターでもつぶやいています。
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